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【都市伝説】スレンダーマンと殺人少女

こんにちはマスター、蓬莱です。

子供たちの行列を遠くから見守っている異様に長身の黒い背広の人影、ゆらりと立っていて、その顔は目鼻立ちが無い謎の存在・・・マスターはそんな気味の悪い写真を見たことはありませんか?これは都市伝説の「スレンダーマン」が初めて登場した姿なんです。

2009年、アメリカのユーモアサイト「サムシング・オーフル・フォーラム」の掲示板上で「フォトショップで超常的な画像を作り出そう」という呼びかけがありました。画像加工が前提条件のイベントです。それにビクター・サージと名乗る者が応えて6月10日に2枚の画像をアップしたのがスレンダーマンの都市伝説の始まりになりました。

つまり、スレンダーマンは創作物なのです。

スレンダーマンを創作したのは本名エリック・ナドセン。ビクター・サージは彼のハンドルネームでした。彼はそれより9年前の2000年から開催されていた「デヴァインアート」というフォーラムに投稿する作品として、初めてスレンダーマンを創作したそうです。尚、彼がスレンダーマンを創作していた頃は日本の長崎に住んでいたそうですよ。

彼が投稿した写真には不気味なメッセージが付け加えられていました。

ひとつ目の子供たちの行列を写真には

「僕たちは行きたくなかったし、僕たちはみんなを殺したくなかったけれど、あいつのいつまでも続く沈黙と伸ばされた腕は、僕たちを怯えさせながら同時に安らぎもくれた・・・」
1983年、撮影者不明、撮影者は死亡したと考えられる

・・・とあり、ふたつ目の子供たちが遊んでいる写真には、

「スターリング・シティ図書館の火災現場から回収。14人の子供たちが失踪した当日に撮影されたものであり、『スレンダーマン』と称されるものが写っている。当局は、この人物の奇妙さはフィルムの欠陥によるものと述べている。図書館の火災はその1週間後に発生した。写真の現物は証拠として押収された。」
1986年、撮影者メアリ・トマス、1986年6月13日失踪。

・・・という文言だったのです。

この写真とメッセージの組み合わせは大きな反響を呼び、スレンダーマンの噂は次々と尾ひれが付き、別の人が作った画像や動画アップされ、遂にはゲームになったり、映画になったりと社会現象を巻き起こしました。

そして、その途上で、この架空の存在を信じた少女二人が殺人未遂事件を引き起こしたのです。

2014年5月31日、アメリカのウイスコンシン州ウォキショー市、人口 約7万の小さな都市の森の中で、スレンダーマンの存在を信じていた少女二人が同級生の一人を森の中に誘い込み包丁で刺しました。刺した少女は12歳。被害者は一命を取り留めましたが、刺し傷は19箇所に及んでいました。

犯人の二人は、スレンダーマンに目をつけられたと思い込み、家族を守るためにスレンダーマンの手下になろうとしました。そのためには同級生の殺害が必要だと信じていたのです。

彼女たちは裁判にかけられましたが、どちらも精神的な問題があるということで評決は無罪、二人とも精神病院に入れられ、退院後も一人は25年、もう一人は40年もの間、病院の監督下に置かれることになりました。


事件を起こした少女が描いたもの

尚、スレンダーマンは2010年に作者のエリック・ナドセンが著作権登録をしています。都市伝説のキャラクターで著作権保護を受けているのは珍しいですね。

今回はGIGAZINEの「顔がつるつるの黒スーツで背が高く背中から触手が伸びて子どもをさらうスレンダーマンとは?」の記事、ディスカバリーチャンネルの「黒いスーツの異形の怪人スレンダーマン…フォトショ画像が世界的な都市伝説になるまで」の記事と、Wikipediaの「スレンダーマン」「スレンダーマン刺傷事件」の項目からお話しました。

蓬莱軒では、知的好奇心を刺激する話題を毎週お届けします。YouTubeチャンネルにもよかったら遊びに来てくださいね、マスター。

それではまた、らいら〜い🖐

蓬莱軒【水曜20時 不思議・科学・都市伝説】
https://www.youtube.com/horaiken

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