記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

彼岸花が咲く島 感想

あらすじ

〈ニホン語〉と〈女語〉という二つの言葉が使われている島に漂着した女の子・宇実と、島で生まれ育った女の子・游娜が出会い、一緒に暮らす。しきたりを知り、行事を体験し、成長し、やがて島の歴史、二つの言葉が使われている理由を知る。

感想(ネタバレ有)

読後感は、比較的明るいけれど、問題は山積みという感じ。島の将来や、宇実達の将来について。多分、阿片やモルヒネに近い効果がある特別な彼岸花を栽培加工して交易しているようだけれど、それは他国との争いにつながる気がする。宇実と游娜と拓慈が三人で暮らすといっても、なんというの、生理的な問題というか、愛情や憎しみといった人間の感情の問題が出てくるような気がする。

侵略…戦争…がチラッと出てくるけど、そこまで深刻には書かれていない。カミカゼ…

戦争を無くすにはどうしたらいいのかな。男の人だけが悪いわけじゃ無いと思う…女も悪いんだよ、多分…。女も男と同じくらい愚かな部分があると思う。だから、男女が同じくらい尊重される社会であってほしい。

百合描写もあるけれど、感情がいまいち伝わってこなかったので、遊びなのかな?真剣な恋愛なのかな?というのがよく分からなかった。女と女である必要…その行為をする必要、動機が分からなかった。女同士、女と男、男同士…性別に関わりなく、キスをするというのは特別な行為で、大切なことだと思う。

個人的に、星月夜、ポラリスが降り注ぐ夜、を読んだことがあるので、彼岸花が咲く島は一番読みやすいと思った。李琴峰さんの作品は、異国を感じさせてくれるし、静謐な雰囲気が好きです。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?