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タロットの迷宮(小笠原慧・文藝春秋)を読んで

サバイバー・ミッションの続編となっている。小山方正を拘留して、新たな抗争が裏で繰り広げられる中、利津は新たな任務に就く。小山の息のかかった国枝がいる部署で利津は正体がバレないか、はらはらしながら読み進めていく。誰もが沙也加が怪しいと思ったのではないだろうか。しかし、まんまとその予想は最後の方で裏切られることになる。根木を逃がしたのも誰なのか、これはひょっとしてと予想が当たった人がいるのではないかと思うが、まさかその人を殺した人までは当たらなかったのでは。手掛かりになりそうな人が次々に、あと一歩というところで殺されてしまうのが、ミステリーの常道といったところか。

出て来た名言
最初の行為に無意識の意識は、もっとも如実に表れるものだ

・隠したい事がある時、人はその話をしなくなる

・話題に上がってもいいのに、上がらなかったことを探れ

・人間において、もっとも強い感情、それは嫉妬だ

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