モモコとうさぎ(大島真寿美・角川書店)を読んで
モモコは大学を卒業したのに、就職活動に失敗してニートになってしまう。
リュックにうさぎのぬいぐるみも詰め込んで家出してしまう。
最初は、知り合いや血縁を頼って泊めてもらうが、どこも嫌われ追い出されてしまう。
モモコの天命だったのか、うさぎに導かれたのかは分からないが、住処を転々としているうちに、役に立つ感謝される立場になっていく。自分の居場所が出来たわけだ。
そうして、モモコは逞しく成長していく、という姿が描かれている。
うさぎは陰で見守っているという程度でしか登場しないが、実は陰で支えていたのか、とも思った。
物語は丁寧に優しく書かれているので読みやすかった。