見出し画像

ディーズィー(DZ)(小笠原慧・角川書店)を読んで

今回のミステリーは、犯人がグエンだと早いうちに分かっている。問題はグエンが何を企んでいたかという事だ。そのヒントは今回もやはり最初の方にあった。今回も僕は何気なく見逃してしまった。チンパンジーの遺伝子だと思っていたのが、まさかグエンの変異した遺伝子だったとは。それですべてが繋がってくる。冷酷で狡猾なグエンは一体何人殺すのだろうかというくらい殺しまくる。まるで「羊たちの沈黙」のレクター博士みたいに感じた。もうこれだけ死んだら、妹の沙耶も死ぬんだろうと思っていたら、やっぱり死んでしまった。しかし、意外だったのは、いつの間に涼子がグエンの子を身ごもっていたんだろうという事だ。ラストに向けての加速していく疾走感に引き込まれた。

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,023件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?