私と志村けん

今さらだけど、年末にやっていた『志村けんとドリフの大爆笑物語』を観た。
リアルタイムでは、途中で寝落ちしてしまって、最後まで観れなかったので、今日TVerで観た。
今日の23時59分までだったから、危なかった。

観て良かった。

いかりや長介、加藤茶、志村けんがそれぞれその人に見えるという、役者さんたちの凄さを感じた。
顔とか違うのに。
立ち振る舞い、姿勢、雰囲気、話し方、色々なところが似ている。
きちんと研究して、計算されてのことだと思うけど、まるで憑依されてるかのような演技で、ホントに凄かった。

勝地涼さんに関しては、階段落ちのシーンの再現度の高さに、ゲラゲラ笑いながら、ものすごく感動してしまいました。
カトちゃんにしか見えなかった。
ちょっと笑っちゃうとことか、間も、声も、アドリブで言ってたんだろうなというところも再現度が高かった。

娘は「もう、この2人（山田くんと勝地くん）でドリフやったらいいじゃん」とまで言ってた。

カトちゃんって、志村けんの本にも書いてあったけど、本当に優しくて凄い人なんだよね。
志村けんがドリフのメンバーに入らなかったら、もしかしたら、人気は全て自分に集められたかもしれないのに、志村けんをメンバーに入れたり、志村けんが、まだ付き人だった時にも面倒見ていたり、ホントに凄い人。

なんだけど、今日は、志村けんについて書きたいと思う。

志村けんは、ホントに凄いコメディアンだった。

『8時だよ！全員集合』で、ゲラゲラ笑わせてもらった幼少期。

だけどそのうち、ワンパターンさに飽きてきて、ひょうきん族を観るようになった。

ただ、私はひょうきん族のような、ほぼアドリブでやるコントよりも厳密に作られた志村けんのコントの方が好きだった。

そのうちに『カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ』が始まり、そちらを観るようになった。

初めは面白くて観ていた。
ただ、それも時代と共に観なくなっていった。

『だいじょうぶだぁ』が始まると、またまた夢中になり、見始めた。

高校の頃は、石野陽子と志村けんの夫婦の「しょうゆ、ラー油、アイラブユー」を後輩とやっていた。

飽きてきてもまた戻されてしまう、志村けん。

昔『だいじょうぶだぁ』で、笑いのないコントが1回だけあった。
無声音で、志村けんと、石野陽子のコント。
いつオチが来るのか？
どんなオチが来るのか？
と思いながら観ていたのに、泣いてしまった。
オチのないコント。
まるで、チャップリンの最後の方の映画を見ているようだった。
『だいじょうぶだぁ』を観て泣かされると思っていなかった。

そのことについて、数年前、チュートリアルの徳井さんが、志村けんに「どうしてあのコントをやろうと思ったんですか？」と、とある番組で聞いていたのを観て「徳井さん、よくぞ聞いてくれた‼️」と、テレビの前で1人興奮していた。

その答えに志村けんは「人を笑わせるより、泣かせるほうが難しいから」というようなことを言っていた。

やはり、志村けん、素晴らしき男。

特番のスペシャルでやる『ドリフの大爆笑』や『バカ殿』もほぼ観てしまう。

毎回毎回、同じようなネタなのに、何度も何度も笑ってしまう。

子供が産まれ、子供たちも志村けんに夢中になり、ビデオで何度も観てゲラゲラ笑っている。
子供たちが笑っている姿を見て、それがおかしくて、笑ってしまう。
なんて幸せな時間なのか。

私が子供の頃に観ていたネタで、時を超えて我が子が笑っている。

息子が保育所にいた頃、役員の時に『髭ダンス』を提案したところ、役員のみなさん、快諾してくださり、発表会で披露した。
盛り上がり、その後保育所で、髭ダンスや早口言葉が流行ったという。

ここで、志村けんの笑いの凄さに改めて気づいた。

新しい笑いがないから、同じものだけやっているんじゃない。

何回やっても、何回見ても笑える計算された笑い。

やはり、志村けん、素晴らしき男‼️
本物のコント師‼️

タカアンドトシが、昔志村けんに「欧米か‼️」に代わる新しいネタが欲しいというようなことを相談したらしく、その時、志村けんは「やり続けることが大事なんだよ」と答えたという有名な話もある。

『ワンパターン』をやり続けることの大切さ。

それは、志村けんの生き様を見ていても証明できている。

志村けんがいなくなってから、もうすぐ2年になろうとしている。

亡くなった時は、まるで親戚のおじさんが亡くなったかのような、身近な人が亡くなったような、虚無感に襲われた。

それでも、時々昔のドリフやだいじょうぶだぁやバカ殿などを観ると、ゲラゲラ笑ってしまう。

「みんな笑ってるよ。俺、死んでるのにな」って、少し、はにかんだ笑みを浮かべながら、あちらの世界で言っている志村けんを想像してしまう。

まだまだ生きていて欲しかった。
まだまだ笑わせて欲しかった。

死んでもなお、笑わせてくれる男『志村けん』

今日は、志村けんにありがとう。

あえて、さんをつけず、呼び捨てにした御無礼をお許しください。

最後までお読みいただきありがとうございます😊

笑いと幸せをありがとうございます🥰

追記
何年か前に志村どうぶつ園で、志村けんが、うちの町にやってきたことがあった。
私は「なんか、芸能人が乗ってそうな車だなぁ」と、スモークの貼ったワゴン車を横目に帰ってきてしまったので、志村けんに会うことは出来なかった。
娘は、志村けんを見て、興奮し、その時持っていたDSのゲーム機で写真を撮って帰ってきた。

羨ましくて羨ましくて、すぐに追いかけたけど、いなくて、その辺を車で捜索したけど見つけられなかった。

会えたかもしれなかった志村けんを今思い出した。
会いたかったなぁ。