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【一部公開⑥(最後)】幻聴の世界を本当に知ってますか?

僕が2021年9月23日に出版した本。

幻聴の世界を本当に知ってますか?ー当事者地獄、他人には笑い話ーを一部無料公開します。続きは本編をぜひ読んでみてください。

<第6話> 統合失調症に気づく 

 卒業まで残り2週間、そんなある日転機が訪れた。

僕は思い切って、Nさんに悪口を言っているか直接確認してみようと思った。なぜならちょうどその前日に世界仰天ニュースで統合失調症が取り上げられていた。もしかしたら僕も統合失調症ではないかと思ったからだ。

次の日にNさんに「僕の悪口を言ってる?」と思い切って質問した。

Nさんは「言ってない」と言った。

質問が下手であった。そんな質問しても「はい」なんて言う奴は誰もいない。

でもNさんの目は真剣な目で訴えていた。

しかし、ヤクザ達は「統合失調症なわけがない」と言ってきた。正直めちゃくちゃ迷った。大混乱。そこで一度好きな人の言葉を信じて、僕が統合失調症であると確信を得るために、病院へ行くことにした。

 訪れた病院の医師も多分不信に思ったに違いない。統合失調症は自分では気づくことができないのが一般的に言われている。それくらい頭の中の世界に囚われてしまう病気なのだ。

 僕は医師に幻聴が聞こえますくらいしか伝えられなかった。

ヤクザ達に「もし今までの経緯を話したら殺す。」と脅されていたからだ。だから全然説明できなかった。心理テストを受けて、ストレス値が高い結果は出たが、医師から統合失調症とは診断されなかった。とりあえず薬を出されて終わってしまった。正直、今すぐ入院したかった。

 薬を服用したが、全く効かなかった。それどころかどんどんヤクザ達の声が増えていった。

そしてついに本当の黒幕が現れた。


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