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丹田

月暦長月九月廿四日

気功に専念するようになって一年と半年が過ぎた。百日築基というから百日間休まずに続ければなにかものになると思っていたのは、どうやら大きな間違いで、もはやなんの期待もしないでおこうと決めていたのに、昨日あたりから幾分ちがう感覚を味わい、たぶんこれが丹田だろうか、下腹部のその辺りに小さな命が宿ったような男子にはちよっと面白い体験をしている。そう言えば、長く気功に親しみながら、肝腎要の丹田はスカスカだったような気がする。これでようやくスタートラインに立てたんだろうか。残生の日々は見えているくらいに短いけれど、小さな穴から無辺際の世界を覗き込む気分で楽しもうか。

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