正義を振りかざす女たち
小学生のとき、「先生に言うよ〜」が口癖の女の子がいた。男子がちょっと悪ふざけをしたり、彼女をからかったりすると、すぐに怒ってこう言う。
けど、本当に先生に言うことはない。
それでも彼女は、間違いなく自分は正しいと思ってこの言葉を使っていたはずだ。
誰が正しいのかなんて、実際のところはわからないことの方が多い。とくに小学生のいざこざなんて、些細なことの積み重ねだ。
それが大人になっても、自分は正しいと信じきっている人がいる。
不倫する人を批判するのも、不幸があった後の過ごし方を不謹慎だと罵るのも、みんな自分は正しいと思っているからなんだろう。
嫌いだから批判しているわけじゃなく、正義感を持って批判しているから余計にタチが悪い。
どこかの偉い人は、
女が権力を持つとろくなことがない
というようなことを言ったらしい。
そこまで言うのはどうかと思うが、女性は物事を判断する上で感情が先に立ってしまうことがあると思う。わたしも女だからわかる。
そして、そういう感情の波が激しい人が正義を語る権力を持つと、確かに面倒だ。
過去にわたしも、友人が世間的によろしくない恋愛をしているときに物申したことがある。
当時は自分が正しいと思っていたし、誤った道を進もうとする友人を助けてあげなくては、という正義感を持っていた。
でも今なら考える。
自分のものさしだけで判断していないか
その正義で誰かを苦しめていないか
最近のニュースを見聞きしていて思い出すのは、有川浩さん著『図書館戦争』において堂上教官が部下に言うこの言葉。
「正論は正しい。だが、正論を武器にする奴は正しくない」
わたしも正義の名の下、人を傷付けることがないように気を付けていきたいなぁ。
それにしても、堂上教官の格好良さよ...!
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