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2024年7月博多で食べたもの〜コシのない因幡うどんも美味い

年1のペースで出張している博多、今回で3年目となる。祇園山笠が始まり、街はお祭りムードで盛り上がりつつある。

ミーティングの合間のランチ、さて何を食べようか。オフィスの近くには「一蘭」の本社総本店があるが、インバウンド客が行列しているし、なによりも東京で簡単に食べることができる。「一蘭」に限らず、博多ラーメンの店は、我が家の近所の「長浜ナンバーワン」、丸ビルの「博多麺房 赤のれん」など、色々ある。

もっとも、翌日の朝5時に「一蘭」本店で朝ラーメンを食べたのだが。

東京でなかなか食べられないのが、博多のうどん。20年ほど前になるが、やはり出張時に「因幡うどん」で食べた時に衝撃を受けた。うどんに“コシ“というものがまったくない、柔らかいことこの上ない。

東京の落語で、“江戸っ子が食べるのは蕎麦に限る。うどんなんてものは、病人が食うもの“といったフレーズがあるが、まさしく病人にぴったりのうどんである。ちなみに、「時そば」という有名な演目があるが、あれは上方の「時うどん」を、夏目漱石が名人とした三代目柳家小さんが東京に移植した際、うどん→そばに変えた。

この博多の超ソフトうどん、東京でも讃岐うどん系が“コシ“を競い合う中、とても新鮮だった。この病人用アプローチも、決して悪くはない。子供の頃にお腹の調子が悪くなった時、大阪の実家で食べたうどんはこんな感じだった。

コシのあるうどんこそが王道などと誰が言ったのだ。そもそも、同じうどんでも別のジャンルにいる食べ物を相対的に比較することが間違っている。関西風お好み焼きと、広島のお好み焼きは別物であるように(私はどちらも好きだ)、讃岐うどん(実はこれも多種多様)と博多うどんを同列に扱う必要はない。

ところが、上述の通り博多ラーメンが東京で市民権を得て、さらに固さへのこだわりがエスカレートする中、固さへのこだわりゼロのうどんは人気を得ることはなかった。

ということで、ランチはうどんである。昨年はやりうどんに行ったので、今回は「因幡うどん」。ソラリアステージ店に行った。

注文したのは、博多のうどんと言えば、やはりごぼう天。これと肉の相乗り、“ごぼう天肉うどん“、つい“かしわ飯“もつけてしまう。

ごぼう天は、円形のごぼうのかき揚げだが、ごぼうはアクセントという感じで、ガチッとした衣が徐々にだしを吸って柔らか苦なっていく、その変化を楽しむ。

出汁はうす味、うどんは上述の通り。かしわ飯も、味が濃くないので、うどんにトッピングされた、甘辛の肉との相性も抜群。

いずこも同じだが、博多はアジア系のインバウンド観光客が多い印象。「因幡うどん」にも家族づれが陣取っていた。

「因幡うどん」、博多でしか楽しめない、“病人“用の美味しい一杯である

*ついでに、博多で見つけた自販機の写真も入れておきます


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