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これは“裏大河“だ!!〜NHKドラマ10「大奥」第1回

よしながふみのマンガ「大奥」については、以前に書いた。“赤面疱瘡“という若い男性のみが感染する伝染病が流行、人口構成が大きく変化し、男女の役割が逆転した江戸時代を描いた名作である。

これを原作に、NHKがドラマ化、ドラマ10「大奥」として、先週1月10日から放送が始まった。この第1回を観たが、思わず引き込まれてしまった。長い物語の中から、この第1回は“徳川吉宗編“を切り取った。吉宗役は冨永愛。これが素晴らしい。その凛々しさ、迫力、立ち居振る舞いの美しさ、彼女に対抗して将軍役を張れる男優は何人いるだろう。

着物、セット、さすがNHKでお金がかかっている。前田会長のリストラなどぶっ飛ばせ、大河ドラマを超えろというノリである。なかなかに、色っぽい場面もあるのだが、これも美しく、しかし深く描写しているのも素晴らしい。

吉宗の改革に対し、保守勢力のドンとして構えるのが藤波で、これを片岡愛之助が演じる。これも良い。そういえば、愛之助は「鎌倉殿の十三人」で北条義時の兄、宗時を演じていた。本来ならば、主役になるはずが早々に戦死。その無念を「大奥」ではらしているのか。

私は隣の妻に(我々夫婦は、TVの位置関係もあり、横並びで食事する。「家族ゲーム」スタイルである)、「このドラマは本来、大河ドラマにすべきだ」と主張した。

見逃した方、まだNHKプラスで配信されているようなので、是非ご覧頂きたい。今週17日は、“徳川家光編“。家光役には、これまた「鎌倉殿」に出演した堀田真由。そして春日局には斉藤由貴。

この2編に“徳川綱吉編“を加えた、3つの流れをクロスさせて放送するようだ。綱吉役は仲里依紗、3人の将軍を見比べるのも面白そうである。

マンガが原作とは言え、よく出来ていると思って脚本をチェックすると森下佳子だった。流石だ。

「どうする家康」も“裏大河“に負けないように、頑張って欲しいですね



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