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「誰もがどこかではエイリアンだ」〜Coldplay Live at 東京ドーム(その1)

Coldplay/コールドプレイが来日した。新しい(と言っても90年代終わりのデビューだが)バンドの中で、私が気になっている唯一の存在と言って良いだろう。ライブは未体験である。遂に観ることが叶った。11月6日、場所は東京ドームである。普通はそんなことしないのだが、グッズ売り場に並び、Tシャツを購入し入場した。

メールマガジン読者先行で予約した席が素晴らしい。チケットの表示は14列目だが、実際は5列目。花道のすぐ脇である。

18時開演のコンサート、まず登場したのはスペシャル・ゲストのYOASOBI。私はこういう音楽はよく分からないのだが、30分のパフォーマンス、会場は大いに盛り上がった。

Coldplayのステージに向けての準備の間、スクリーンに継続して映されるのは、環境保護に関するメッセージ。会場内には、ダンスステージやバイクが設置され、踊ったりバイクをこぐことにより発電され、使用電力の一部がまかなわれる。

19時を回り、満を持してColdplayが登場、新アルバム「Music of the Spheres」の第1曲“Higher Power“が始まり、いきなり盛大な紙吹雪が舞う。最初から凄い!と思ったが、この紙吹雪はこの後も何度か噴出される。(この映像に後姿が映り込んでた)

2曲目は"Adventure of a Life Time"で、今度は客席に大きなバルーンが放たれる。今回のツアータイトルは、“Music of the Spheres World Tour“、‘sphere‘とは球体・天体・惑星といった意味である。“宇宙の音楽“をイメージした、素敵な演出である。観客に配られた腕のLEDも美しく光っていた。

続いて“Paradise“、“The Scientist“、そして5曲目で“Viva La Vida“を演奏すると、客席のボルテージは早くも最高潮に達する。

コンサートを通じて、Coldplayのフロントマン、クリス・マーティンは、客席との一体感を醸成する。それは、単に合唱やハンズアップだけでなく、Coldplayの楽曲の持つメッセージ性を通じてなされる。

“Hymn for the Weekend“の後、客席にサインボードを求める。様々なメッセージやリクエスト曲を書いた紙が掲げられるのだが、ちょっと感動的なシーンがあった。

クリス・マーティンが客席の女性と男性をステージに促した。二人は花道先端のBステージに上がり、クリスと共にキーボード席に座る。彼らがクリスに渡したボードには、“Can You play 'Everglow' for my husband in heaven?"と書かれていた。

クリスは、「亡くなったのは、あなたの旦那さん、そして君のお父さんか」と確認し、“Everglow“という楽曲は、「誰かが人間の姿ではなくなっても、あなたの中では温かい感情としてとどまり、あなたを愛し守ってくれるという歌」と語った。“寒さを感じる時、光をもたらしてくれる存在、そばにはいないが“Everglow〜ずっと輝く“とクリスは歌い、大切な人を亡くした二人は唱和した。

いったん静かになった会場は、“Charlie Brown““Yellow“で再び熱狂し、コンサートは後半に入る

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