「筒美京平の世界 in コンサート」その2〜郷ひろみは別格だった

筒美京平は、作曲と編曲を共に手がけていたが、その集大成「魅せられて」以降は、編曲は他に任せることが多くなった。その一人が、今回のコンサートの音楽監督/指揮を担当する舩山基紀でありる。20分の休憩明けの後半、舞台のスクリーンんに舩山の言葉が映し出され、筒美京平ー松本隆ー舩山のトリオで世に出した楽曲の中でも、印象に残る作品として。。。

始まったのが、C-C-Bの「Romanticが止まらない」。その後も、「WAKU WAKUさせて」、田原俊彦の「抱きしめてTONIGHT」by 藤井隆など、舩山アレンジの曲が入る。そして登場した、元レベッカのNOKKO、歌うのは自身が作詞した「人魚」。素晴らしい楽曲を熱唱してくれた。ちなみに、この曲は名曲として、安室奈美恵、JUJUなど多くのカバーがある。
90年代の筒美作品シングル売り上げトップは「人魚」だが、2000年代はTOKIOの「AMBITIOUS JAPAN!」。いわゆるアイドル・グループではない、TOKIOのバンド的な側面を引き出す、筒美京平の才能が感じられる。

ジャニーズの後輩の楽曲を、露払いのようにして登場したのが、郷ひろみである。登場した瞬間、客席がざわつき、空気が変化した。全く年齢を感じさせないいで立ち、ステージの上での所作、観客への対応力、すべてが他とは違う、別格の存在だった。終演後、妻から「あなたと同じ人間とは思えない」と、散々嫌味を言われたことを付け加えておく。

次に登場した御三家のもう一人、野口五郎は、郷ひろみとはまた違った魅力であり、“甘い生活”の熱唱を聴くと、筒美京平が108曲を野口のために作った(本人談)というのも、よく分かる。一方、2曲しか作って貰えたなかったという、中村雅敏は、良い具合に年齢を重ねる見本のようである。

大橋純子、庄野真代が、筒美の手になる両者の代表曲を披露し、松崎しげるの「さらば恋人」に続いて、本日のトリ登場。もちろん、レコード大賞に輝く、アレンジ含め、筒美京平ここにありという「魅せされて」である。ジュディ・オングは、あの時と同じような孔雀の衣装をまとい、その羽を広げてくれた。眼福と楽曲に魅せられた。

アンコールである。太田裕美が、ピアノ弾き語りでデビュー曲の「雨だれ」を歌った。曲のアレンジは、基本的に原曲を踏襲していたが、この曲はその例外だった。これこそアンコールという感じで、郷ひろみが再度登場し「裸のビーナス」を歌った後は、最後の曲。もう一つのレコード大賞受賞曲、「また逢う日まで」。尾崎紀世彦がこの世にいない中、歌えるのは松崎しげるしかいない。出演者がステージに戻り、コーラスしてフィナーレである。

筒美京平、素晴らしい音楽をありがとう


*前半同様、Apple Musicでプレイリストを作成したので、ご利用の方はどうぞ。TOKIOと郷ひろみは配信に対応指定mなかったので、入っておりません

https://music.apple.com/jp/playlist/%E7%AD%92%E7%BE%8E%E4%BA%AC%E5%B9%B3%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C-in-concert-part-2/pl.u-vxa2Msj1mN9


C-C-B           Romanticが止まらないー松本隆
C-C-B           Lucky Chanceをもう一度ー松本隆
AMAZONS   WAKU WAKUさせて(中山美穂)ー松本隆
Little Black  Dress    Oneway  Generation(本田美奈子)ー秋元康 
藤井隆  抱きしめてTONIGHT(田原俊彦)ー森浩美
NOKKO     人魚ーNOKKO
ROLLY      AMBITIOUS JAPAN!(TOKIO)ーなかにし礼
早見優/松本伊代/森口博子/武藤彩未 17歳(南沙織)ー有馬三恵子
郷ひろみ 男の子女の子ー岩谷時子
郷ひろみ よろしく哀愁ー安井かずみ
野口五郎 甘い生活ー山上路夫
野口五郎 グッド・ラックー山川啓介
中村雅俊 時代遅れの恋人たちー山川啓介
中村雅俊 海を抱きしめてー山川啓介
大橋純子 たそがれマイ・ラブー阿久悠
庄野真代 飛んでイスタンブールーちあき哲也
庄野真代 モンテカルロで乾杯ーちあき哲也
松崎しげる さらば恋人(堺正章)ー北山修
ジュディ・オング 魅せられてー阿木燿子

アンコール

太田裕美 雨だれー松本隆
郷ひろみ 裸のビーナスー岩谷時子
松崎しげる/出演者全員 また逢う日まで(尾崎紀世彦)ー阿久悠 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?