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「笑点」新メンバー発表!〜予想は外れました

2月5日、「笑点」の新メンバーが発表された。他界した六代目三遊亭円楽の後任だが、私の予想は見事に外れた。

昨年10月26日に記事にしたのだが、私の予想は蝶花楼桃花。ダイバーシティの流れを勘案し、女性落語家の起用を本命とした。

結果は、春風亭一之輔。偶然にも、先週落語会に足を運び、昨日記事にした人である。

上記の予想では、こう書いた。

<現実問題として、スケジュールが確保できる人。例えば、春風亭一之輔は、年齢・実力・人気全てにわたってリスクゼロの人選だろうが、ラジオの帯番組、落語会の本数を見るにつけ、無理だろう>

年間落語を900席語ると言われている一之輔は、スケジュール的に難しいと予想した。さらに、すでに抜群の集客力も誇り、私のブログでも何度か春風亭一之輔の舞台を取り上げた。そんな彼にとっては、「笑点」に出演するメリットはないだろうとも考えた。

日本テレビの立場に立つと、重鎮が並ぶ中で、林家三平の後釜を選ぶのは冒険ができた。六代目円楽が早逝し、確実にクリーンアップを任せられる落語家である必要があったのだろう。日曜日の放送を見ると、桂宮治とのコンビが、番組の売りになりそうである。

一之輔は、「落語人気が低迷していた時でも、落語家を並べてきた番組」という趣旨のコメントをしており、「笑点」が果たして来た役割に“恩返し“しようとする姿勢が感じられた。

さらに、「ここに並んでいる師匠方は、落語はもっと面白いですから」と、「笑点」から寄席や落語会へと誘い出す姿勢も見せた。TVでは毎日のように、映画やドラマの番組宣伝が行われている。そうした観点から考えると、常に視聴率二桁を誇る「笑点」の広告効果は絶大である。

確かに、春風亭一之輔は落語ファンからすると誰もが知る演者だが、これで誰もが知る落語家となる。志ん朝、談志、小三治、いずれもキャリアのある時期はテレビに登場し、知名度を上げた。一之輔もそういう時期があってもマイナスにはならないだろう。いずれにせよ、これをきっかけに落語のライブを体験しようと考える人が増えると、一落語ファンとしては嬉しく思う



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