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能動的に“お墨付き“を与えた議員がこんなにいたのか〜旧統一教会と自民党の関係

以前、ここで「リスクマネジメントの観点から」、旧統一教会問題について書いた。その時に、リスクの評価について言及した。行動に伴うリスクの大きさによって、リスクの防止策ーコントロールの強度は自ずと異なるべきである。

今回、自民党は、旧統一教会とその関連団体との関係についての自主点検結果を発表した。点検は8項目、うち6項目について氏名を開示した。それぞれの項目について、リスクの大きさは異なる。

9月9日の朝日新聞の記事をベースに見てみよう。

氏名が開示された6項目は(①は2つに分けて公表されたらしい)、
①−1関連団体の会合出席(あいさつあり)
①−2関連団体の会合出席(講演あり)
②旧統一教会の会合出席
③会費類の支出
④寄附の受領・パーティー収入
⑤選挙のボランティア支援
⑥選挙支援の依頼・動員などの受け入れ

④と⑤は受動的なもので、リスクとしては低いと思われる。二階元幹事長は、「支援者を選ぶ権利はない」と言い放った。たしかに④⑤のみであれば、二階氏の開き直りは通用するかもしれない。但し、これらが①〜③の能動的な行為とセットになっていると、話が違う。

私は、旧統一教会等と関わり合いがあった議員は、④や⑤のみがほとんどだろうと思っていた。①〜③、特に①②のように、出席した団体に対し一種の“お墨付き“を与えるような行為は、高リスクであり、さすがに、適切にリスク・コントロールしている議員が多いのだろうと考えていた。残念ながら、楽観的すぎた。

①〜⑥のいずれかに該当するとして氏名を公表された自民党議員は121人、うち①②に該当しない議員はわずか10名程度、100人以上が会合に出席し、多くは壇上に上がっている。

なお、<⑦会合への祝電・メッセージをなどを送付した>、<⑧広報紙誌へのインタビューや対談記事などが掲載された>に該当する議員は氏名が開示されていない。これらも、能動的かつ一定の“お墨付き“を与えるリスクがある。

これを加えると、能動的かつ一定の“お墨付き“を与えた自民党議員は150名を超えると思われ、点検の対象となった議員は379名の三分の一をゆうに上回る。

これほどまでとは思わなかった。議員というのは、票さえ獲得できれば何でもする種族なのだろうか。次の選挙が近づいタイミングで、マスコミは本点検結果を再度掲載するべきだと思う 


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