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Netflix「シックス・ネーションズ:フルコンタクト」〜試合のない週末にどうぞ

Netflixのスポーツ・ドキュメンタリーは、見応えのあるシリーズが多いが、欧州のラグビー6カ国対抗戦、シックス・ネーションズを題材にしたものが配信されている。

今年のシックス・ネーションズは、2月最初の週末から始まり、第2節を終了した。昨年がワールドカップ・イヤーだったので、アイルランドのSOジョニー・セクストン、同ポジションのダン・ビガー(ウェールズ)ら、長年中心選手として活躍したプレーヤーの一部が代表引退。フランスのスター選手SHのデュポンはオリンピックの7人制に注力するために欠場など、環境変化の中で各チームとも4年後に向けてチームの再構築を進める大会となっている。

2週を見た感じでは、やはりアイルランドが選手層の厚さを見せ、頭一つ抜けている状況。イングランドも2連勝だが、イタリア戦が27−24、ウェールズ戦が16−14と、手堅い戦略でなんとか勝ち切っている印象。スコットランドも2連勝かと思われたが、フランス戦の最終プレイが幻のトライとなり敗戦。フランスと共に1勝1敗。アイルランドの優勝を予想するが、まだまだ何があるか分からない。

このシックス・ネーションズをより楽しめるNetflixの番組が、「シックス・ネーションズ:フルコンタクト」。2023年大会を背景に、各国の舞台裏の状況を映しつつ試合を振り返り、選手と我々観客との距離を縮めてくれる。

大会開始前に見ようと思っていたが、なかなか時間がなく、ようやく見終えた。今週末は試合がオフ。ちょど良いタイミングなので、ご紹介する次第である。

現役世界No.1SOとも言われる、スコットランドの“ファンタジスタ“ フィン・ラッセルは悪ガキがそのまま大きくなったような感じ。イングランドのプロップ、エリス・ゲンジは、一歩間違えば別の世界に行っていた、労働者階級の出身。その他、アイルランドの怪物、アンドリュー・ポーター、ジンバブエから家族共々、ムガビ政権となったジンバブエから逃げてきたイタリア代表FWネグリなどなど。彼らの素顔とラグビーに対する思いを見ると、シックス・ネーションズ観戦の面白さが倍化する。

ヘッド・コーチ陣の姿や様々な言葉もまた面白い。常に世間の批判にさらされるプレッシャー、選手をコントロールしつつ、モチベーションを刺激し鼓舞するスキル。これもまた番組が伝える興味深い側面である。

フィーチャーされる選手の一人、SHヴァーニーはウェールズ出身だが、イタリアのルーツを持つことからイタリア代表の道を選ぶ。このように、Six Nationsと言いながらも、国境を超えた選手構成もラグビーの面白さも伝わる。

スーパーボウルも終わり、ここからの1ヶ月はラグビー、シックス・ネーションズ。観戦のお供に、Netflixのドキュメンタリー視聴をお勧めします。

そう言えば、上記のヴァーニーと、16歳の頃から一緒にプレイしていたというのが、ウェールズ代表WTBのルイス・リース=ザミット。19歳で代表入り、UKとアイルランドの選手から選抜されるライオンズに20歳で選ばれ、23歳にして31キャップとウェールズのこれからを担う選手だった。彼も番組に登場するのだが、NFLに挑戦を表明し、今年のシックス・ネーションズには出場していない。この番組とは関係ないが、驚きのニュース



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