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Netflixのドラマ「新聞記者」〜これをどう考えるのか(その1)

新聞記者の望月衣塑子の著書を原案とした映画「新聞記者」、2019年に公開されたこの作品は、映画館に観に行ったが、主演のシム・ウンギョンの好演もあり、印象に残る映画だった。

その作品がNetflixでリメイクされると聞いたが、あまり興味を持てなかった。なぜならば、主演が米倉涼子だったからだ。取り立てて嫌いな訳ではないが、積極的に見たい女優ではない。

それが、何かの記事で、ドラマの監督が映画と同じ藤井道人(昨年公開の「ヤクザと家族」も面白かった)であること、そして米倉は藤井監督から、相当なダメ出しをくらっていることを目にし、ちょっと興味がわいた。

Netflix版「新聞記者」、評判も良いようなので、妻と一緒に見た。上記のような状況だったので、予備知識ゼロ、森友学園問題、特に赤木ご夫妻がモデルになっていることも知らなかった。これをもうドラマにするのかと思いながら見始めたが、真に迫っていた見応えがある。キャストも良い、米倉涼子も抑制した芝居を見せている。隣で妻は、政府・高官の対応に終始憤っている。

これは結構いけるドラマだと思いながら、エピソードを進んでいたところ、先週木曜日発売の週刊文春2月3日号で、このドラマについて赤木さんの了承が得られていないこと、それに絡めて赤木さん役の予定だった小泉今日子が降板、後釜に寺島しのぶが座ったことが書かれていた。(文春オンライン上の記事)

この記事をきっかけにしてか、未だ係争中(国を相手取った訴訟は、国側の認諾により終結。佐川元理財局長に対する訴訟は継続中)の案件のドラマ化は不適切、ドラマと事実の相違に対する批判も見受けられる。

文春の記事も踏まえながら、最後まで見た。まず、文春などの批判から離れて、純粋にドラマの感想を書く。この財務省の改ざん問題は極めて重大な事案であり、決してうやむやにすべきではない。そのことを、改めて感じさせてくれるとともに、純粋なエンターテイメントとしてよく出来ている。ただ、ベースになっている事件の性質上、終わり方が難しい作品ではある。

では一方で、週刊文春を始めとする批判に対してどう考えるのか。私は、このドラマに関し、こうして好意的なことを書いている。平たく言えば、「観る価値ありますよ」とリコメンドしている。これは適切な行為なのだろうか?

めくじら立てている文春や、一部の報道が正義なのだろうか?

全てひっくるめて、Netflixの戦略に乗せられているようにも思う



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