祇園精舎【仏教用語解説】vol.33
【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。
第33回は「祇園精舎」です。
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前回、「精舎」について解説しました。簡単に言いますと、僧侶が仏道修行しながら居住する建物のことです。
「祇園精舎」は、古代インドのコーサラ国の都・「舎衛城」にあった精舎です。お釈迦さまはここで多くの説法をされたそうです。
『平家物語』の冒頭「祇園精舎の鐘の声…」で有名ですね。
名前の由来
「祇園」という名前の由来については、次のように言われています。
舎衛城に須達(スダッタ)という長者がいて、お釈迦さまの教えを信奉していました。この須達長者が私財を投げうって、コーサラ国の王子であった祇陀(ジェータ)太子が所有していた園林(庭園と林)を買い取り、その土地に精舎を建てました。
祇陀太子の園林に建った精舎なので、「祇園精舎」と呼ぶそうです。
もともとの土地の持ち主であった祇陀太子の名前が付けられていますが、その土地を買い取り、精舎を建ててお釈迦さまに寄進したのは、須達長者だったんですね。
須達(スダッタ)長者について
須達長者という人は、貧しく孤独な人によく食べ物を配ったりして世話をしてあげていたので、「給孤独長者」とも呼ばれていました。(「給」は、「与える」「供給する」という意味になります)
なので、2人の名前をとって、「祇樹給孤独園」と漢訳される場合もあります。
サンスクリット語では何と言うか
サンスクリット語の方も調べてみました。
まず、「祇園精舎」の方は「ジェータヴァナ・ヴィハーラ」でした。「ジェータヴァナ」というのは、「祇陀(ジェータ)の園林」という意味です。
「祇樹給孤独園」の方は、「ジェータヴァナ・アナータピンダダスヤ・アーラーマ」と言うそうです。な、長いですね…
「アナータピンダ」というのが、「給孤独」という意味みたいです。というのも、インドでは今でも男の子に「アナータピンダ」という名前を付けることがあるみたいで、占いサイトの名づけコーナーにこんな感じで載ってたんですね。
「Meaning of Anathapinda」のところに、「One Who Feeds The Poor」(貧しい人に食べ物を与える人)と書いてありますよね。これのおかげで、「アナータピンダ」=「給孤独」だとわかりました。良いサイトがあって助かります。
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今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また。
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