「でも本当は...?」と一度自分に問うてみる
これまでプレイしたゲームで僕が最も好きなのは、ファイナルファンタジーX。世間的にも名作で有名だが、好きすぎて僕はもう6周ほどプレイしている。
今日は、このゲームの中で登場する、僕が好きな台詞を1つ紹介したい。
「でもオヤジ本当は...」という台詞だ。
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この台詞は、主人公の青年・ティーダが、ヒロインであるユウナに、自分が父のことをいかに嫌いか説明する場面で登場する。
幼少期、父は自分をぞんざいに扱い、且つ大好きだった母は父に心底惚れていたために、父がいると自分に構ってくれなかった、とティーダは話す。
しかし語りながら思考を整理するうちに、ティーダはその自分の認識が本当に正しいのか、改めて疑問に感じる。
そして、「でもオヤジ本当は...」と心の中で呟きながら、頭の片隅に置いてあったある記憶を思い出す。
それは部屋のベランダにて父と母が仲良く話をしている時の記憶で、ティーダは母に向かって「おかあさん」と呼びかけていた。それに対し母は「ちょっと、待っててね」とだけ言い、父との会話に戻ろうとした。
しかしそこで記憶の中の父は、「行ってやれよ。またピースカ泣くぞ」と少年のティーダを気遣う一面を見せていたのだった。
そしてティーダは、父親は問答無用で嫌なやつだと自分の中で決め込んでいたけれど、案外自分でそう思い込もうとしていただけなのかも知れないな、と結論づけ、自身のことを「カッコ悪い」と形容する、という話の流れだ。
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僕はこのティーダの、自身の認識が本当に正確なのか自身に問いかけようとする姿勢が、とても好きだ。
現実の世界でもこの姿勢は大切だと思う。
「父や母は、小さい頃自分を愛してはくれなかった」という認識を持っていたとして、「でも本当は?」と一度自身に問うてみる。
よくよく思い返してみれば、親から愛情あふれる言動を受けていたことは何度かあるかもしれないし、それともやはり記憶の限りではそういう言動は一度も受けなかったかもしれない。
どちらにせよ、大切なのは、真実と近い認識を持とうとする姿勢だと思う。
白黒はっきりしている物事は、案外少ない。
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