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僕の本屋の始まり方(2024年1月24日)

はじめまして。
「本屋フォッグ」の店主のイイムラといいます。
本屋フォッグは、東京・高円寺駅から徒歩5分のシェア型書店「本の長屋」の棚の7区画を使って営業中。

この記事の内容:僕の本屋開業のスタート地点の確認と簡単な自己紹介。

ペーパー・ペーパーセラー

「本屋の客」が本屋を目指す

いつからか、個人で書店を開く人が増えていると聞くようになった。そこで書店を開業した人の本をいくつか読んでみると、本にまつわる仕事の経験者(出版社勤務、編集者、書店員etc.)が多いことが分かる。
それはその人の人生の必然性だけではなくて、本が作られて売られるまでの仕組み、売れる本屋を作るまでの前提を理解することが、業界の外からだと難しいからなのだと思う。

僕はまったくの未経験者だ。
本屋に行って本を買うこと、本を読むことは大好きだが、本屋でアルバイトをしたことすらなかった。

このnoteは、業界未経験のただの「本屋の客」が本屋に目指す記録である。
シェア型書店で本を売っているとは言っても、すべてが手探り。
いうなれば、ペーパードライバーならぬ、「ペーパー・紙の本を売る人」だ。

店主の現状

できる(かもしれない)こと

僕は書店、出版業界未経験者だけど、社会人経験者ではある。
大学(理工学部)を卒業後、都内の中高一貫校に教員として勤務。退職して、ずっと趣味でやっていたロシア語を学ぶために専門学校へ。そこで卒業後は本屋になりたいと思った。年齢は30代半ば。

本屋になるにあたって、いま自分にできることは、

  • スケジュールを守って仕事場に出ること

  • 自分の本屋に関わる人とメールや電話でやりとりすること

  • 簡単な会計処理をすること

  • 分からないことを人に尋ねること

  • 自分が読む本を買うこと

  • 本について人に話すこと(教師時代に生徒に紹介していた)

くらいだろうか。

まだできないこと

これはきっと無限にある。すでに自覚していることだけでも、

  • 新刊を仕入れること(出版社、取次という存在は知っている)

  • 古書を仕入れること(古書を自分のために買うこととは多分違う)

  • 古書の適切な値付け(適切な値付けというものがあるのだとすれば)

  • 売れる本を選ぶこと

  • 本が売れるように本棚に並べること

  • 複雑な会計処理

  • SNSなどで自分の店を効果的に宣伝すること

がある。この時点で呆れられそうだ。でも隠していたら助言を求めることはできないし、それでも本屋になりたいのだから仕方がない。

このnoteのこれから

プロの本屋になるまでの記録を『ペーパー・ペーパーセラー 本屋の客が本屋になるまで』と題して、1つのマガジンにまとめて書いていく。

記事の内容は次のようなことがメインになるだろう。

  1. 本屋として実際にしたこと(毎週)

  2. 考えたこと、気が付いたこと(その都度)

  3. 得た成果(その都度)

裸足で、細い木の棒だけを持って未知の洞窟に入っていくような気持ちだ。まずは靴を手に入れないといけない。
次回は僕にとっての靴である高円寺「本の長屋」についての話をしたい。


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