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よくある壊れた日本語

トライアルや翻訳済ドキュメントのレビューの時に私からコメントをつけることはで、日本語自体に関するものは少なくありません。例えば

「主語が途中で変わっています」

この視点では、途中の日本語表現がかみ合ってません(客側の視点で書かれた表現に『お好みで選んでいただければ(店員側視点)』みたいな表現がある)」

とか、私からコメントします。簡単なものでいうと表記ルールとかも多々あります。このような日本語叙述に関するコメントや修正は本当に多いですね。

そもそも、英日にしても日英にしても原文の日本語が論理が崩れていたり、構成がおかしかったり、文法や表現が狂っているのは少なくないのです。

翻訳者さんによっては、ほぼ日本語の問題の方が手ごわいって言う人もいるのではないでしょうか。いや、いるいる(反語)

「私が昨日の営業部の赤川さんが注文されたこの前の伝票の A 棚の補充用の B 棚、白の塗装ペンキを置いてあります」

みたいな文章、けっこう現場の資料とかだったりすると出てきます。

日本語だと意外となぜか読めてしまいますが、これを例えば「いつ、誰が誰に何をどうした文に日本語で良いので書き換えてみてください」と言ったら、誰もできないんじゃないでしょうか~…私も当然わからないです 笑

さすがに仕事ででてくる文章で、ここまで破綻したものは無いですが、大体この要素が二、三絡まっています。視点が複数あったり、叙述なのか主観的な文なのかわからなくなっていたり、わりと踏み込んだ口語的な表現の部分が客観的な機械的な文章で書かれていたり…。

日本語のレビューは中々力が要ります。もちろん原文と、翻訳としてどうかという点も踏まえないといけないですしね。


英日翻訳でも、わりと誰でも英語になれていればできるのでは?と思ってやりはじめるとしっぺ返しをくらいがちな部分でもあります。頭で意味はわかっても、日本語として表出すると私たちが普段読んだり書いたりしている言葉というものは、ずいぶん色々な要素が複雑にめまぐるしく論理を展開・構成しつつ絡み合っています。

こういった叙述や論理のおかしい文章は、文書作成自体の事情に通じている人や背景が理解できている人ほど修正が早くなるので、こういった部分で自社に翻訳者やレビュワーがいる会社は強いんだろうなあと思います。

実際、採用されてる企業も多いようです('ω')





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