見出し画像

【選んで無職日記55】実家に戻り麻婆豆腐を食らう、子供と絡めない私


2024/9/9

 今日は一人で実家に帰るのに、12時のJRに乗るため午前中から支度。Netflixオリジナルの『サンクチュアリ』を見ながら化粧。お相撲さんカッコいい。イメージでは歳をとるとハマるスポーツ(国技か)だけど、実際に見ると迫力に気圧されて私もハマりそう。
 JRは事前にとると安いので指定席を取ったが、周りはほとんど誰もいず快適だった。途中眠気が襲ってきて、気づいたら地元の駅手前。

 父と合流し、母のカフェへ向かい簡単に昼食をとった。カフェで働いて下さっているキッチン担当の方は、私が結婚式を挙げる際、引き出物のクッキーを作ってくださったパティシエの方でもあり、結婚式後なかなか直接会ってお礼を言えなかったが、今日改めてお礼が出来てよかった。

 私は読んだ本をこのカフェに寄贈することが多いのだが、カフェにある書籍の大体八割は私のものになる。今日も五、六冊、最近読んで面白かった本を持って帰ってきたのだが、パティシエのお姉さんも読書が好きだという。
 私としては、読んでいる本を紹介することはほぼ自分の性癖を発表しているようなものなので恥ずかしいですね、と話すと、私も本を紹介するの恥ずかしいです、と言われた。

 食事後は父方の祖父宅へ向かった。数週間前に背骨だかどこかの骨を折ったとのことで、腰にコルセットを巻いていた。
 祖父は九十を超えているが、毎日庭仕事をして野菜を作るなどかなり活動的な人だが、今は安静第一らしい。寝ている間もコルセットを巻いているのがしんどいと話していたが、久しぶりに私の父と話したのもあってかとてもニコニコして楽しそうだった。普段感情の抑揚があまり見えない性格なので、笑っているだけでこちらも嬉しくなる。

 実家に帰ると犬が自分の部屋(バカでかいゲージ)からワンワン吠え、私の帰還を飛び跳ねながら喜んでくれた。相変わらず巻き毛がクリクリでモフモフで、与えられた沢山のおもちゃを代わるがわる咥えながら再会を喜んでいた。

 しばらく父と私、犬の三名でのんびりリビングで雑魚寝したあと、少し外を散歩してから食事に出かけた。

 母方の祖母を迎えに行き、母のカフェ近くの居酒屋さんへ。仕事帰りの母も近くで合流して店内に入る。私と同い年の女将さんとその旦那さんが切り盛りする、麻婆豆腐の美味しい店だ。
 今回祖母に沢山お土産を買ったので、袋にまとめて渡す。今ハマっている久世福商店のバナナチップスと安納芋のジャム、韓国のパックに、デイジークのティント。ティントは祖母世代には馴染みのないアイテムだからあげるのも少し不安だったが、可愛いオレンジだったので試しにプレゼントしてみた。

 ところでこの居酒屋には息子さんがおり、彼のご両親の仕事中は店奥の小上がりでYouTubeなどを見ている。まだ保育園生で、幼い。
 一方私はもういい大人だが、子供が少し苦手だ。多分理由は、何を話したらいいかわからないから。そして絡み方がわからないから。
 しかしこの世の中は、子供とのコミュニケーションが得意であるかどうかが試されるシーンが多い。子供がそこにいて、絡めるかどうか、可愛がれるかどうか。エレベーターでも、バスでも、なぜか「子供と絡まざるを得ない場面」が沢山ある。
 今日は私の父がその息子さんに度々声をかけており、最終的には膝の上に乗せて一緒にYouTubeを見ていた。父は子供が大好きで、どんな子供とも話せるし、自分から可愛がりに行く。私なら絶対にしないので、すげえなと思う反面ちょっとやめてほしいな、とさえ思う。自分の子供ばりに他人の子供を可愛がる父の横で、子供に絡みに行かない私が悪目立ちしそうだからだ。
 子供は私にとってある種克服しなければならない対象というか、慣れるべき対象である。なかなか父のようにはいかない。
 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?