【選んで無職日記36】忙しい無職
無職ってもっと暇そうにしてるもんだよ、と笑いながら夫に言われた。私が毎日何かしら予定があるから、びっくりして言ったのだと思う。
今で退職してから大体3週間ほどが経った。今日までの私はほとんど家におらず、毎日何かしら予定を作って外に出ている。ピラティスや前職の先輩とのランチ、通院とか実家への帰省とか。お盆があったのも大きいが、1日予定がなかった日はなかったような気がする。
会う人会う人、退職してから何してんの、と聞いてくる。その度、意外と忙しくしてますよ、と答える。今私は毎日noteを書くことを心掛けているが、それを言うのはちょっとまだ恥ずかしいので言えておらず、だから先に行ったような「昨日は病院に行って~」とか「実家の犬のお守りをして~」とか言ってやり過ごしている。
働いている人は皆、無職の人は暇なのだろうと思っているのだな、と都度思う。私が説明すると、意外と忙しいんだね~と言ってくる。そして、いいじゃん、と言ってくる。結構心から良いじゃん、と言っているのだと思う。ちょっと小馬鹿にしているのかな、とペシミストの私は考えてしまうが、本気で羨ましいと思っている雰囲気もあるので、両方なのだろう。
何もないのに自ら職を失いにいった私は大胆だ。そしてその決断を恐怖に思う反面、羨ましくもあるのだと思う。だって自分では出来ないでしょう。私もそうだったからわかる。全部投げ出すなんて怖すぎる。
今のところ私はこの生活にかなり満足している。暇だからお金を使っちゃうところは本当にやばいけど、それを抜けばとても充実している。
普段なら絶対にやらないことをやったりする。例えば昨日はジャムを作った。母がこの前家に来た時、梨を置いて行ってくれたのだ。私は梨があまり得意ではないので、どうせ食べるなら食べやすくしたいと思った結果ジャムにたどり着いた。仕事をしていた時ならそんな発想にさえならなかったと思う。皮をむくのも面倒くさくて、夫が梨を食べきってくれるのを待っていただろう。
家の掃除もかなりこまめに出来るようになったし、日中にピラティスに通うとか、今までずっとやりたかったけど疲れて出来なかった(と言い訳している)文章を書くことだって出来ている。文章を書くことは本当に楽しい。中毒性があるし、私にとっての読書のような、趣味よりもライフワークとして、書くことを根強く自らが欲している感覚がある。
いつまでこの生活を続けられるだろうか、と思う。今まで仕事に使用していた、私の1日のうちの9時間ほどがフリーになり、それはすべて私が自由に使っているが、同時に消えるお金も多い。暇になるし本買っちゃお~とか、可愛いTシャツあるから買っちゃお~とか言って、あっという間に消える。暇は金持ちのための道楽だなと思う。金持ちというか、生きていくために困らない分のお金がある人のための。
とりあえず、本当に退職する日まであと3週間半くらいはあるので、いったんまずはここを充実させたい。ちなみに、今日は本当はピラティスに行きたかったのだが、今までの外出が祟ったのか身体が重すぎて断念した。蒸し暑い家の中でこうしてパソコンと向き合っている。これもまた無職の1日だ。
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