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黒板百景(23)月

黒板百景のお時間になりました。玄関先に置いた、誰でも自由に描いたり消したりできる黒板です。街の小さなアーチストの作品をお楽しみください。

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いやはや、これは見事な作品ではありませんか。
街の小さなアーチストさんなのか、ちょっと大きなアーチストさんなのか分かりませんが、ロマンチックではあ~りませんか。

一言添えてしまいました。

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月がきれいですね。

漱石先生が I love you. をこう訳したと噂されている「月がきれいですね」です。月を眺めている二人はきっとこんな会話をしているのだろうなと思った次第です。

そんなロマンチックな黒板に、街の小さなアーチストさんはどんな反応をしてくれるのか楽しみにしておりました。また、何も追加されていなかったらこう追記しようと考えてもいました。

遠回りして帰ろう。

帰宅したところ、黒板はキレイに消されていました。
諸行無常の響きあり。

しばらくキレイなままの黒板にこんなリクエストがありました。

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こちらはアダルトな筆跡に見受けられますが、はたしてどうなんでしょう。

「はい。元気にやっております」というのもなんなので、一句添えてみました。

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柿くえば ありおりはべり いまそがり

「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」の「なるなり」が「ありおり」を連想させました。我ながら、滑稽です。落款は黒板の「コ」です。
高校時代の古典の先生のあだ名が「ありおり」だったことも思い出しました。

その後、街の小さなアーチストさんは「元気!」でした。(笑)

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▼マガジン「黒板百景」
https://note.com/honto70/m/m1db9c6b475c0

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