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レコードのマトリックス番号にこだわる

音楽のサブスク化が進む中、近年再び若者の間でアナログレコードの需要が伸びているようです。

僕もその中の1人で、去年まで音楽はずっとApple MusicかCDで聴いていました。しかし、自粛生活が始まったことにより、ちょっとレコードで音楽を聴いてみようと思い立ってレコードに針を落とした瞬間、感銘を受け、すっかりハマってしまいました。

レコードで音楽を聴いているうちに「もっと良い音」を求めるようになり、レコードの購入の際に留意していることがあります。それは、マトリックス番号(マト番)です。

レコードの製作過程についてはあまり詳しくはないのですが、どうやらレコードは樹脂を熱した鋳型で圧縮して製造されるらしく、その時に刻まれるものがマト番です。また、その鋳型は摩耗などにより劣化していくので、新しい状態でプレスされたレコード、つまり、マト番が1番若いファーストプレスのものに音質が良いレコードが多いとされています。

例えば、上の画像は僕が所有しているビートルズの『Beatles For Sale』のUKオリジナルのステレオ盤です。盤上に「YEX 143-1」と書いてあるのが分かるかと思います。この枝番と呼ばれる-1とは、1枚目の鋳型からカッティングされたオリジナルプレス、つまり、マト番が1だということです。

しかし、マト番1のレコードが完成した後にその音質に満足できなかったり、音圧が高過ぎて針飛びの恐れがあるとみなされた場合は、その都度新しい鋳型が作られるので、流通しているファーストプレスが必ずしもマト番1になるわけではありません。

例えば、ビートルズ『A Hard Day’s Night』のモノラル盤はマト番3がファーストプレスです。また、ビーチボーイズ『Pet Sounds』のステレオ盤のようにA面のマト番が1でB面のマト番が2のものがファーストプレスという場合もあります。

実際にマト番1のファーストアルバムを聴いてみて、やはりマト番1の音質はCD版とは比べ物にならないぐらいの迫力があり、温かみのあるサウンドなので、ファーストアルバムを持っているアルバムはもうCDで聴くことはないかと思います(笑)本当にファーストアルバムは少し高いお金を払ってでも聴く価値があるものだと思うので、みなさんも是非手を出してみてはいかがでしょうか?

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