5月8日のブログ  月曜担当:池田光

WHOは、新型コロナ緊急事態宣言終了を発表しました。
軌を一にするように、わが国でもコロナの位置づけが、二類から五類へと移行します。
これをもって、社会的に、一応の終結となりました。
もちろん、ウイルスとっては生存がかかっている問題ですから、その活動を終えることはないでしょうが……。
 
さて、ぼくにとって、コロナ禍とは、何だったのでしょうか。
2020年2月21日から、感染を避けて事務所に籠ることにし、現在も自宅と事務所にを行き来しています。
あれから、約3年3か月弱。
その間、病院と家族以外の人に会ったのを数えると、編集者に会ったのが3日、本心塾に1日、花見に行ったのが1日の、計5日です。
また、家内と一日、奈良の美術館に出かけましたが、これが一番の遠出でした。
以上の6日間が、3年3か月の間にぼくが外出したすべてです。
 
では、それ以外は何をしていたのかというと、いちばん時間を使ったのは、執筆でした。
次に、睡眠。
三番目に、読書です。
ぼくにとって、コロナ禍とは、執筆に集中できた貴重な時期でした。
何らかの「外的な制約」がないと、外に出かけることなく執筆し続けることはできません。
ぼくは「コロナ禍=外的な制約」として受け止め、あえて自分を執筆へと追い込みました。
この間に、7点の著作を仕上げました。
背景にあったのは、中村天風の思想を集大成したい、という願望でした。
 
仕上げとなる7点目の本が、6月2日に発売されます。
■『キーワードでわかる! 中村天風事典』(PHP文庫)です。
生涯編45項目、思想編79項目。
計124項目。
文庫本というコンパクトなサイズながら、索引を完備した本格的な事典です。
コロナ禍でもなければ、できなかった本です。
睡眠時間を減らして、7か月かかって仕上げました。
自分としては健康のために十分な睡眠をとりたいのですが、寝ていても頭のどこかで考えていて、閃くとサッと起きて書くので、睡眠時間が減ってしまうのです。
このため、咳と熱っぽさを半年抱えながら、ようやく書き上げることができました。
 
出版社さんに、再校の追加(再校で終了なので、追加は異例)を送ったのが、5月5日。
ようやく終わりました。
そんなときに、WHOの新型コロナ緊急事態宣言の終了、というニュースを聞きました。
「あ、終わったんだな」
と、実感しました。
 
また、5月5日に、コロナワクチンの第六回目の接種券が届きました。
摂取するかどうか、思案中です。
みなさまにとって、コロナ禍とは、何だったのでしょうか。

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