この空に残したこと。

音楽は思いを乗せる。こんなことあるのだろうか。半信半疑な私に熱く語る友達。私には理解ができなかった。
合唱祭で歌った歌。今でも歌えるこの歌。歌えるだけで何も思い出さない。楽しかった、怒られた、そんな記憶すらない。
何気ない毎日、音があるのは当たり前。その音について深く考えることもなければ、しっかり聞くこともない。
ある日の帰り道、友達に言われた。人間として無理。だから、もう私に近寄らないで。
たくさん泣いた。どうしたらいいかわからなくなった。ごめんなさい。この言葉が私を埋め尽くした。
どうしようもなくなった私は学校に戻った。
号泣しながら入った職員室。
ノックをしたかも覚えていない。
担任の先生しか頼れる人はいなかった。
なんとか泣き止み帰ることになった。
先生と話した内容なんて記憶にない。
感謝したかも覚えてない。
帰り道どうしようもなくなって空を見上げた。
青空が広がっていた。私はこの空に、後悔と反省を残した。
音は思いを乗せる。その言葉があるように、空に思いを残すこともできる。
私の毎日は思いと隣り合わせだと知った。

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