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コーダ あいのうた

今日は、数ヶ月に一度の、次男の児童精神科通院の日。

もともとは、学校を休んでママを独り占め出来る貴重な平日休み、って位置づけだったのが、学校に行かなくなって、別に行かなくてもどっちでもいいかなー、というくらいの感じになりつつある。

ここへ行くと次男はいつも、

問題ないです。大丈夫です。

と、ほんの少しだけ言葉を発して診察は終了する。
先生に全肯定されて、それは多少なりとも彼の心が潤ったり、強くなったり、嬉しかったり、ホッとしたりする事につながるだろうから、そして、私と彼との二人の時間を過ごせる大切な時間でもあるから、続けている。

今日は、お得意のルービックキューブをカシヤカシャ回しながら診察室へ入ると、先生がそこに注目してくださった。次男はいつもとは違って、嬉しそうにベラベラと喋り、目の前で素早く揃えてみせた。

先生との信頼関係を築くほども会話をしていない中で、今日は良い流れだったなぁと思う。
それを先生が察してか、今日はなぜか私ひとりの面談の時間は取られず、あっという間に終了した。




朝、今日は診察の日だな、そのあとどうしようか…、と考えていて、ふと、映画を観たいな、と思い付いた。

何か観たいものがある訳でもなく、出がけに探していて、コーダという映画がやっている事を知った。

レビューを見るとなかなか高評価で、次男に、これどう?映画行きたいんだけど、一緒に観ない?と聞いてみると、

あ、これ、CMで観たけど、面白そうだった

と、好感触。


通院後に映画というのが、間に合うか間に合わないか、怪しいタイムスケジュールではあったけれど、間に合わなくてもいい、というつもりで予定を組んだ。

診察開始は遅れたし、なんだか道中もスムーズに行かなかったけれど、奇跡的に予告が始まる頃に入室できて、ドリンクやポップコーンなどもしっかりゲットして、いつものお気に入りの席で観ることが出来た。


さてさて、肝心の感想はというと。

私は、つくづく、自分の感情を表す言葉を知らないというか、表現が下手なんだなぁと思う。
何が、どう良かったのか、どんなところが、どう素敵だったのかを、的確に表現出来ないのだ。

表には出ないけれど、確かに私の中にはあるのに。
じわっと広がる感覚、言葉にならない思いが、やっぱり、多いな、と、今日は再確認した。感覚や、雰囲気で生きているなぁと思う。

それは、心の中のことだけでなく、自分の見せ方、表現のしかた、全てにつながっている。
保育の仕事にしてもそう。見せ方が、下手すぎる。
お化粧や、オシャレもそう。

内側にはあるのに。熱いものが。

外に出ると、シュッと温度が下がって、形を変えて、みすぼらしくなってしまう。



こちらの映画の感想は、色々な所に書かれているので、ご興味のある方は、ぜひ見てみてください。

とても良かったです。(言葉足りなさすぎ)


映画の後で、スマホケースや、ワイヤレスイヤホンを買って、たこ焼きを食べながら帰宅した次男は、

ありがとう

と、満足げに言い、車から降りて行った。



私の母が亡くなり、3か月。
多分、私が落ち着いたことで、子どもたちも落ち着いて来たのだろう。

一時期、上の子二人がいつもバチバチとやりあっていて、家庭内が緊迫しすぎて、いつ死者が出てもおかしくないようなそんな中で生活していた。

それは、母の葬儀の時まで続いていたが、その後、かなり落ち着いている。

祖母の病気や死を受け入れられなかったり、母親が祖母にかかりっきりだったりして、色々我慢していた部分も多かったのだろうなと、振り返ってみて思う。


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