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【読書記録】C・ドイル「シャーロックホームズの冒険」小林司/東山あかね 訳 

 今回はC・ドイルの作品「シャーロックホームズの冒険」を読みました。

👉こんな人におすすめ
・読書初心者だけれど小説をよみたい!
・短編でサクサク楽しめる作品を読みたい!
・海外の作品に挑戦してみたい!

この作品は私が読書好きになったきっかけとなった作品といってもよいほど思い入れのあるものになります。小学校高学年の時には江戸川乱歩と並びどっぷりとはまった作品の一つです。読書好きの方なら通ってきている方も多いのでは?  もちろんこうして大きくなって読み返してみると、いかに緻密で細かいところまで作りこまれた作品かということがよくわかります。

 今回はシャーロックホームズ全集③ シャーロックホームズの冒険を読みました。中には12もの短編が収められています。そのどれもが印象的で丁寧に作りこまれていることがわかります。

 私が今回の短編で特に面白かったと感じたのは『緑柱石の宝冠』です。この作品では、銀行の頭取がある有力貴族から緑柱石がたくさんついた大変に値打ちのある宝冠を預かるところから物語がスタートします。そしてある晩、その宝冠が何者かによって壊されてしまい緑柱石が一部紛失してしまうという事件が起こります。

 この話では何といってもどんでん返しが醍醐味です。一見すると信じてしまいそうな説に対しても疑いを持ち、たった一つの真実を鋭い観察眼と巧みな技であぶりだす。まさにシャーロックホームズのかっこいいところを集めたような作品です。

 そしてシャーロックホームズのいいところを表す作品も収録されています。それが『ボスコム谷の惨劇』です。オーストラリアから英国に引っ越してきた二組の家族が関わる殺人事件の謎を解き明かしていく作品になっているのですが、この作品の終わり方がとても秀逸です。ミステリ小説なので詳しいことは書きませんが、警察に犯人を引き渡して終了とはならないところに探偵としての高貴なプライドが見られます。小学生の時にはまったく意味が分からなかったのですが今になって読んでみると、シャーロックホームズの純粋で高貴な心の持ちようが描写されているのだということがよくわかります。

 いずれにせよちょっと不思議で変わっている事件ばかりで、そのくせしっかりと結末がついている絶対に楽しめる作品になっています。大人になっても色あせない面白さはまさにアーサー・コナン・ドイルの手腕が光るといったところでしょうか。

おわりに

 今回の作品は世界的に有名なものです。たまにはこういうのもいいですね。初心の読書体験を呼び覚ましてくれるような作品です。
 読書を普段あまりしない方でも絶対に楽しめるので是非読んでみてください!


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