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【琴弾公園】歴史ある銭形砂絵のパワースポット(香川県観音寺市)

「名勝」とは、日本における文化財の種類の一つ。本連載では国指定名勝の庭園、峡谷、海浜、瀑布などを、臨場感あふれる撮りおろし写真で紹介します。旅に出たような気分で、日本の美しい景勝地の数々をお楽しみください。(ひととき 2018年12月号「名勝アルバム」より)

 ふいに懐かしのテレビ時代劇「銭形平次」のタイトルバックに使用されていた銭形の砂絵を見てみたいと思い立ち、氷雨ふる年の暮れ、人けのない琴弾(ことひき)公園を訪れた。

 まず海岸を歩き、銭形砂絵に向かう。実際に目にした砂絵は、驚愕の大きさだった。砂の高さが、人の背丈ほどもあるのだ。観音寺市観光協会事務局長の藤原正清さんが、年に2回、市民が整備していると教えてくれた。

 20分ほど琴弾山を登り展望台に上がると、瀬戸内の穏やかな海、白砂青松の有明浜、銭形砂絵が一望できた。雨上がりの美しい夕焼けのもと、砂絵が金色に輝きだす。

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「毎日ライトアップしています。普段は緑色ですが、昔からこの砂絵を見ると健康で長生きし、お金に不自由しないといわれていて、年末年始は金色にしています。宝くじで16億円も当てた方がいるんですよ」と藤原さん。

 銭のパワースポット、畏るべし! しっかり手を合わせ、公園を後にした。

佐藤佳穂=写真

◉名勝指定 昭和11年(1936)12月16日
香川県観音寺市有明町
[問]観音寺市観光協会
☎0875-24-2150

有明浜の自然美から名勝に指定され、広大な範囲に標高58メートルの琴弾山や数々の史跡を含む。同じ境内に四国八十八ヶ所霊場の68番・神恵院〈じんねいん〉と69番・観音寺〈かんのんじ〉がある珍しい霊場としても有名。砂絵は周囲345メートル、寛永10年(1633)に藩主を歓迎するため一夜で作られたと伝わる。

出典:ひととき2018年12月号
※この記事の内容は雑誌発売時のもので、現在とは異なる場合があります。詳細はお出かけの際、現地にお確かめください。


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