永青文庫は、熊本を治めた細川家の下屋敷跡にある美術館。細川家伝来の美術工芸品や歴史資料、設立者である16代細川護立(1883~1970)の蒐集品を所蔵しています。
細川家熊本藩6代藩主の重賢(1720~85)は、当時窮乏していた熊本藩での藩政改革を進めるほか、藩校時習館、医学校再春館などを設立して称えられる一方で博物学に没頭し、精緻な「博物図譜」を数多く作らせました。
博物図譜のひとつ、『毛介綺煥』は、アサヒガニとニホンオオカミの描写で知られ、哺乳類や魚介類など様々な図を通覧できます。このほか、日本初の昆虫生体記録『昆虫胥化図』や名花譜『群芳帖』など、全20点の博物図譜が展示されます。
会場には、実物の動植物も写真で紹介されます。殿さまが愛したスケッチブックをこの機会にぜひご覧ください。
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