轟音を響かせ、日本最東端の“ハイカラな町”へ(根室・JR根室本線)|終着駅に行ってきました#6
道東を代表する漁港を抱える町、根室。進取の気質に富んだ町には、ハイカラな洋食と建物、心地よいジャズを流す喫茶店と、よそ者を快く受け入れる酒場。そして轟音を立てて走り続けてきた鉄路がありました。〔連載:終着駅に行ってきました〕
文=服部夏生 写真=三原久明
「すみません、ちょっといいですか」
ここは、北海道の根室港。硬く凍った雪の向こうには海が広がり、かなたにはうっすらと国後島が見える。港の突端では、海から戻ってきた漁船が水揚げを始めている。それを目ざとく見つけた海猫たち