作家・井上靖が一番好きだった月夜の散歩道と仁和寺の二王門 |偉人たちの見た京都
『氷壁』『天平の甍』『敦煌』『蒼き狼』等の長編小説や『猟銃』『闘牛』(芥川賞受賞作)等の短編小説で知られ、ノーベル文学賞候補にもなった、昭和を代表する作家・井上靖(1907~1991)は、学生時代とその後の数年間、京都に住んでいました。
靖は北海道上川郡旭川町(現・旭川市)に生まれましたが、軍医だった父が従軍して家を離れたため、母の郷里である静岡県田方郡狩野村湯ヶ島(現・伊豆市湯ヶ島)で育ちます。金沢の第四高等学校を経て、九州帝国大学に進学。しかし、聴講の興味を失ってほどな