静かに進化するトルコの食文化(2)イスタンブルのリトル・シリア|イスタンブル便り
「先生、僕の彼女、フーディー(食べることが大好きな人。グルメとは違う日常的な食に関心が高い人のこと)なんです」。
授業の合間にそう言って、<すごく美味しいシリア料理>を勧められた。さる私立大学で助教を務めながらインダストリアル・デザインの博士課程に通うバライダは、流行に敏感で、レストランに詳しい。ある日、体調を壊したと言って授業を急に休んだので心配していたら、翌週出てきてこう言った。
「先週僕の誕生日だったんですけど、新しくできたタイ料理のレストランで、生まれて初めてタイ