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飛騨さんぽ

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紆余曲折を経て雪国・飛騨に移り住んだ浅岡里優さんが、日々の暮らしの中で感じた飛騨の魅力を飾らない言葉で綴っていきます。
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#岐阜県

この夏、飛騨の大自然をまるごと味わう|飛騨さんぽ

「飛騨の暮らしは、忙しい」 大自然を遊び尽くしている友人が語っていた印象的な言葉だ。 春は山菜採り、夏は川遊びや釣り、秋には栗拾いや紅葉狩り、冬になればウィンタースポーツ。飛騨は四季を感じながら、その時々ならではの楽しみを届けてくれる。 今回は飛騨を味わい尽くしている友人たちの手を借りて、夏の飛騨を満喫してきた。朝から飛騨の美味しい野菜を調達し、昼から清流で魚釣り、夕方から山々に囲まれてBBQとキャンプ。 今日は、その体験を通じて飛騨の魅力をご紹介したい。 飛騨の

800年の伝統を守る“山中和紙”の奥深い魅力|飛騨さんぽ

「飛騨さんぽ」は、紆余曲折を経て雪国・飛騨に移り住んだ浅岡里優さんが、日々の暮らしの中で感じた飛騨の魅力を飾らない言葉で綴る連載です。第3回は、飛騨の山奥で受け継がれてきた“山中和紙”について。 「800年続くこの伝統を、800年先まで残したい」  こう語るのは、雪深い河合町で、“山中和紙”の伝統を受け継ぐ長尾農園の長尾隆司さん。  飛騨には歴史的な文化や営みが数多く残っている。そのひとつが、伝統工芸の「山中和紙」だ。幼稚園や小学校の卒業証書や成人式の証書に使われるなど

ご挨拶に、日本酒。|飛騨さんぽ

「飛騨さんぽ」は、紆余曲折を経て雪国・飛騨に移り住んだ浅岡里優さんが、日々の暮らしの中で感じた飛騨の魅力を飾らない言葉で綴る連載です。第2回は、飛騨古川の人々がこよなく愛する地酒について。  冬になると、みなさんは何が恋しくなるだろう。こたつ、みかん、はたまた人肌なんて人もいるかも知れない。  私はというと、冬には日本酒が恋しくなる。 「九州生まれです」と言うと、よく焼酎好きと思われるのだが、私は日本酒派。佐賀の母の実家から歩いて行けるところに酒蔵がいくつかあって、幼い

優しさのおすそ分け|飛騨さんぽ

「飛騨さんぽ」は、紆余曲折を経て雪国・飛騨に移り住んだ浅岡里優さんが、日々の暮らしの中で感じた飛騨の魅力を飾らない言葉で綴る連載です。第1回は、飛騨古川に暮らす人々の優しさについて。  私が暮らす飛騨古川は、戦国時代の武将・金森可重が築いた城下町である。 雪化粧した飛騨古川の白壁土蔵の街並み  飛騨といえば高山が有名だが、飛騨古川も高山に負けず、歴史情緒あふれる街並みが残っている。  一般的に、こういう歴史的に魅力ある場所は観光的な要素が多くなりがち。賑わいがあってい