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仏像に会う

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このマガジンでは、西山厚先生の新刊『仏像に会う―53の仏像の写真と物語』の内容の一部や、著者インタビュー、仏像好きの著名人による書評などをお読みいただけます。
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祈る人の心を汲んで、あったかい気持ちにさせてくださるのが仏像だと思うんです(俳優・紺野美沙子)

俳優の紺野美沙子さんが、弊社刊行の西山厚さんのご著書『仏像に会う―53の仏像の写真と物語』の書評をお寄せくださいましたので、ご紹介いたします。 『仏像に会う』、西山厚先生の最新刊が出ましたね。仏像が好きなので、楽しみにページを繰ってみたら、私にとって思い出深い仏像がいくつも掲載されていました。  まず鑑真和上坐像です。このお顔のアップの写真、とても印象的でしょう? 『仏像に会う―53の仏像の写真と物語』より  私と著者の西山先生との最初のご縁は、神戸で行われた「唐招提

これ以上、仏像が好きになってしまったらどうしましょう?(モデル・はな)

モデルのはなさんが、弊社刊行の西山厚さんのご著書『仏像に会う―53の仏像の写真と物語』の書評をお寄せくださいましたので、ご紹介いたします。  気がつけば、仏像の世界に足を踏み入れてから30年ほど経ちます。  大学時代は、教室のプロジェクターに映し出される仏像のスライド写真を見ながら勉強し、卒業してからは、生の仏像を追っかけるようになりました。当時はモデルの仕事で京都に行くことが多かったので、その前後の時間を利用して、近くのお寺に足を運ぶ程度の「やんわり」とした追っかけでし

人と会うように仏像と会う――西山厚さん(奈良国立博物館名誉館員)

 ほんのひととき編集チームのうさこです。このたび、10月20日に発売される書籍『仏像に会う』の著者、西山厚先生にインタビューしました!   奈良国立博物館の学芸部長を経て、現在は仏教美術の名品を所蔵する半蔵門ミュージアムの館長を務める西山先生。講演会には2時間待ちの行列ができたり、いわゆる“追っかけ”までいらっしゃる方です。うさこも、優しく語りかけるような先生の文章が好きで、お会いできるのを楽しみにしておりました。 ――ご著書を拝読しましたが、仏像の写真がどれも印象的で、

【盧舎那仏坐像】小さな力をたくさん集めて造った大仏(奈良・東大寺)―『仏像に会う』

仏像は見るものではなく、出会うもの――仏像にはそれぞれ、作った人、守り伝えてきた人の願いが込められています。仏像一つ一つに込められた願いや、背景にある歴史物語を知ることで、仏像との本当の出会いが訪れることでしょう。2014年まで奈良国立博物館の学芸部長を務めていた西山厚先生の新刊書籍『仏像に会うー53の仏像の写真と物語』(2020年10月20日発売)の内容を抜粋してお届けします。 『華厳経(けごんきょう)』に登場する盧舎那仏(るしゃなぶつ)は、「光の仏」という意味で、太陽の

【薬師三尊像】他に例のない姿をした“至高のほとけ”(奈良・薬師寺)―『仏像に会う』

仏像は見るものではなく、出会うもの――仏像にはそれぞれ、作った人、守り伝えてきた人の願いが込められています。仏像一つ一つに込められた願いや、背景にある歴史物語を知ることで、仏像との本当の出会いが訪れることでしょう。2014年まで奈良国立博物館の学芸部長を務めていた西山厚先生の新刊書籍『仏像に会うー53の仏像の写真と物語』(2020年10月20日発売)の内容を抜粋してお届けします。  680年、天武天皇は、皇后の病気平癒を願い、藤原京に寺を造り始めた。これが薬師寺である。程な

【釈迦如来坐像】“だいじょうぶだよ”と微笑むほとけ(奈良・室生寺)―『仏像に会う』

仏像は見るものではなく、出会うもの――仏像にはそれぞれ、作った人、守り伝えてきた人の願いが込められています。仏像一つ一つに込められた願いや、背景にある歴史物語を知ることで、仏像との本当の出会いが訪れることでしょう。2014年まで奈良国立博物館の学芸部長を務めていた西山厚先生の新刊書籍『仏像に会うー53の仏像の写真と物語』(2020年10月20日発売)の内容を抜粋してお届けします。  室生寺(むろうじ)の金堂の左方に弥勒堂(みろくどう)がある。現在は新しい宝物殿に移されている