【盧舎那仏坐像】小さな力をたくさん集めて造った大仏(奈良・東大寺)―『仏像に会う』
仏像は見るものではなく、出会うもの――仏像にはそれぞれ、作った人、守り伝えてきた人の願いが込められています。仏像一つ一つに込められた願いや、背景にある歴史物語を知ることで、仏像との本当の出会いが訪れることでしょう。2014年まで奈良国立博物館の学芸部長を務めていた西山厚先生の新刊書籍『仏像に会うー53の仏像の写真と物語』(2020年10月20日発売)の内容を抜粋してお届けします。
『華厳経(けごんきょう)』に登場する盧舎那仏(るしゃなぶつ)は、「光の仏」という意味で、太陽の