見出し画像

274 利き手じゃない方

どうして左手の親指が

 しばらく前から絵を描く遊びを日々取り入れている。ほんの10分か20分しか集中力は続かないのだが、その間は無心になれている気もする。修業もしていないのに、本当に無心になれるのか、と疑問なので、いつもよりは無心に近い感じになっている、としか言えない。たぶん、無心じゃないだろう。
 それはともかく、当初、色鉛筆とスケッチブックではじめたとき、「いままでやってこなかったことをしよう」と決めていたので、利き手の右手ではなく、左手で描いてみた。
 そもそも下手なので、右手で描いても左手で描いても同じようなものだった。左手で描くことは新鮮で、半年ぐらいは続いただろうか。
 それからメディバンで、ワコムのペンタブレットで描くようになったとき、右手になってしまった。PCを使うからかもしれないが、どうも左手では扱いにくかったのだ。
 以後、ほぼ右手だけで描いている。
 つい昨日のことだけど、例によって無心に近い時間を過ごしたあとだ。左手の親指の付け根あたりが妙に痛い。1日経って、いまも少し痛みがある。
 しかし、絵を描くときには右手だった。左手はそのとき、なにをしていたのだろう。まったく覚えていない!
 なにか、痛くなるようなことをしていたに違いないのに。
 今日もペンタブレットで少し集中してみたのだが、別に左手はなにもしていない。それでも、左肘はイスの肘にかなり強く押しつけて体を安定させていた。そういうことをしちゃってるんだなあ、と気付いた。いままでまったく意識していなかったから。
 たぶん、左の親指も、昨日はペンタブか体を支えるために力が入っていたのだろう。

バランスの崩れ

 バランスを気にする人もいるだろうが、私は右利きで、足も軸になるのは右である。片足立ちで長く立っていられるのは右だ。体の左側は、なんとなく弱点な気はしている。そこに心臓があるのは嫌な予感しかないけど。
 最初から私のバランスは崩れている。
 とはいえ、こうしてPCで文字を綴るとき、いわゆるブラインドタッチでローマ字入力なので左右の指を使っている。じゃあ、左右、バランスよく使っているのかといえばそんなことはない。長く使っているキーボードは印字されている文字がやや消えかけている。K、N、M、そして「、」と「。」だから、ほぼ右手で扱うところである。
 左手も忙しいけれど、見ていると、T、W、Aはかなり使うようだが、右手の比ではない。いや、「比ではない」を打つとき「hidehanai」と打っているので、ほぼ左手で打っている。だけどこの文字のキーはぜんぜん擦れていない。
 これはたぶん、力の入れ具合なのだ。右手はムダに強く打っている。左手は軽やかに最小限のタッチで打っている。
 明日絵を描くとき、久しぶりに左手で描いてみよう。優しいタッチになるかもしれないから。
 そういえばペンタブレットはある程度は筆圧にも対応していたので、それで左手だとうまくいかなかったのかもしれない。自分の体の中に、自分の思うようにいかない部分がある、あるいはあまり意識していない部分があるっていうのは、なんだかおもしろい。

手直ししたい。でももっと描いてから。


 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?