いいこと日記その3 針を買った
たまに手芸をする。うちにミシンはないので、基本的に手縫いだ。
だが、このところ布が非常に縫いにくい。木綿の薄い布でも針がなかなか通らない。まるでデニムでも縫っているようだ。
自分の力不足かと思ってそれでももくもくと縫っていたのだが、ふと気づいた。
「ひょっとして、針が悪いのでは?」
思い返せば、安いソーイングセットについてきた針を使っているだけで、針のことは気にしたことがなかった。
早速近くの手芸用品店で針を買ってみた。12本400円程度のメーカー品だ。
そしてそれを使ってみると、すいすい縫えるのである。針のすべりがよく、刺したときの抵抗が少ない。針に使うのは正しくないかもしれないが、水を得た魚のようだった。
針はただの金属ではないと知った。道具を選ぶということの重要性を感じたできごとだった。