見出し画像

ライカM10-Rで秋を切り撮ったらiPhone14Proの写真とはやはり違った話【LeicaM10-R】【紅葉2022】


(LeicaM10-R+Summilux F1.4 35mm ASPH.)

写欲は自分で生み出すもの、さじゃんです。今日はコロナも明けつつあり自分の写欲も戻ってきたところで宝の持ち腐れだったLeica M10-Rを叩き起こして近くの公園の紅葉を撮影に行ってきました。タイトルに使った写真もLeicaM10-Rで撮影しました。ここまで写実的というか映画的というか表現力がスマホカメラ特にiPhoneと違うことに驚きました。最近のiPhoneを中心とするスマホカメラの進化は目覚ましく、特に一眼レフを持ち出す必要性を感じてない方も多い中、自分のこの下手な一枚を見ていただいただけでもかなりの情緒性を感じていただけるのではないでしょうか。

(iPhone14Pro)

全く同じ構図ではないですが近い構図で撮影するとこのような写真になりました。2枚ともAdobeのLightroomで軽めの調整はしていて頑張ってLeica品質に近づけようとしてみたのですが(本当はiPhoneでも結構撮れますね!って記事にしたかった涙)なんというか光の表現力が全然違いました。スマホカメラはデジカメ創世記の動画で見ている視覚を静止画で切り取るようなの平面的でのぺっとした感じがあります。ですが、iPhone14Proもいっても4000万画素ですからLeicaM10-Rの画素も同じく4000万画素ですからデジタル写真においてもしかしたら大切な要素は画素ではない事がこの2枚からハッキリしたかとおもいます。

(LeicaM10-R+APO SUMMICRON F2.0 50mm ASPH.)

水彩画のような紅葉がまだ未達の三原色のような木々を立体的に捉えているように見えます。岩肌の険しさ刺々しい感じも上手に表現できていてさすがだなーと撮影時には気が付きませんでしたが、Lightroomで現像していてびっくりした一枚です。ディテールを捉えることは写真表現の繊細さに大きく寄与しているのだと感じたりもしました。

(iPhone14Pro)

こちらもLightroomで頑張って現像したら雰囲気は一眼レフっぽくはなりました。ただ、木々の葉の生命力だったり岩肌の表現力が圧倒的にLeicaM10-Rと比べてしまえば弱く感じますが、スマホで誰でもこの品質で写真が撮れれば、重い機材を抱えて撮影してなくてもSNSへのアップ等であれば十二分に良い写真として評価してもらえるかなとおもったりもしました。しかし、LeicaM10-Rと比較するとどこか動画を一部静止画にして表現した感が個人的には情緒性に欠けてしまうかなと。

(LeicaM10-R+APO SUMMICRON F2.0 50mm ASPH.)

Leicaの写真は実際よりもキレイに映画的に撮影できる、光ほ表現が秀逸だと表する写真家が多いのがうなずける一枚が撮れたかなと思っています。道の奥に続く紅葉の木々たちの生き生きとした枝葉が語りかけているかのように見えるのは自分だけでしょうか。

(iPhone14Pro)

これもよく撮れていると思います、iPhone側で空の色の調整や彩度の出し方を画像エンジンで処理している感じが見て取れます。悪くないのですが今一歩なにか写真の素晴らしさという点で記録はできても表現する粋まで個人的には達していないような感じもしますが、SNSへの利用等で考えれば十二分に素晴らしく撮影できていると判断していいとは思いますが。。。

(LeicaM10-R+APO SUMMICRON F2.0 50mm ASPH.)

こうしたフレアを写真表現に用いることはスマホだと容易ではありませんからフェアな比較とはなりませんが、”ファインダーを除いてこのフレアを写真に活かせたら”と思いながらレンジファインダーからの視界を構図をイメージしながら撮ると、こうした自分の想像を超えた写真を吐き出してくれるのがLeicaMシステムだと改めて感じます。

(LeicaM10-R+Summilux F1.4 35mm ASPH.)

ズミルックスレンズの自然な周辺減光もドラマ性を高めている一因に感じます。秋がもつ冬へのいざないを赤ともオレンジとも言えないような中間色で表してくれて非常に繊細でアンニュイな色使いが個人的には大好きな一枚になりました。

(iPhone14Pro)

十分綺麗だと思える一枚です、そもそも写真専用機と多機能で持ち運べるPCとして作られたおまけのスマホのカメラと比較すること自体が間違っているというご意見ももちろん理解できるのですが、最近のスマホメーカーは基本的に写真の表現合戦担っている部分も多分にあるような気がしてまして、今回比較すると結構表現の出し方に差があるのだということがハッキリわかりました。

■記録と表現の壁

(LeicaM10-R+Summilux F1.4 35mm ASPH.)

セミプロとして撮影経験もある自分としてはスマホの写真はまだ記録としてのベースがあり、各社色合いやコントラスト、ハイキーの出し方で差別化を図っているように見えます。あれだけ小さなレンズ(とは言え数年前より巨大化してますがw)で今回ご紹介したようなクオリティーで撮影することができれば、ほとんどの方はiPhoneやスマホで日常の切り取りだったりSNSへのアップロードは十分こなせるかと思います。

(LeicaM10-R+Summilux F1.4 35mm ASPH.)

しかし、一方で写真表現というものに見せられた自分はやっぱりこうした一眼レフでの写真に情緒性やドラマ性を感じてしまいます。やはりLeicaMシリーズが目指しているものは”表現”であり記録ではないということが改めて認識できました。自分の拙い腕でまだまだ”表現”するなどというのは些か傲慢な感じもしますが、自分なりの写真表現をLeicaMシステムと追求できたらと今後も考えております。最近導入したM10モノクロームの可能性もまだまだあると思っていますので経験をもっと積んで皆様にこの場で見てなにか感じていただけたら嬉しいなと思っております。

世界に誇れるカメラメーカーのニコンが一眼レフの開発を中止するとかしないとか一時期論争になりました。

ニコンは否定していますが、スマホに押されシェアが圧迫されているのは事実としてあるかと思います。フィルムじゃなくてもモノクロじゃなくても一眼レフで素晴らしいレンズでしか到達できない表現がやっぱりあるように思います。キャノンもニコンも頑張って写真表現をあきらめないで頂きたいと願い今回の記事を終わりにしようと思っています。(Leica好きではありますがw)
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。

記事が気にっていただけましたらサポート頂けると幸いです、ライター、クリエイターの活動費として大切に使わせていただきます。