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群ようこさんの「トラちゃん」を読みました。


むれようこさんの作品を読むのは、「パンとスープとネコ日和」に続き2作目です。

今回の「トラちゃん」は、日々deepなお付き合いをしていただいております、ネリケシさんからご紹介いただいた作品です。

「巨大金魚の話!」というネリケシさんのコメントに対して、「マンボウくらいですか?」と超マヌケな返しをしてしまった事から、巨大金魚が気になってしまい速攻で入手しました。

この作品に登場する巨大金魚、名前を「よし子」ちゃんと言うんです。
マンボウほどではありませんでしたが、縁日で買ってきた金魚で体長20cmほどにまで成長し、その姿はもはや、コイ。

よし子ちゃんは何でも食べちゃうんです。
ミートソース・スパゲティが大好物なんですって。
 チョコレートも好き。
 クッキーも好き。
 せんべいも好き。
 ギョーザも好き。

そりゃ巨大化しますよね。

こういうケースって早死にするか、大往生するかのどっちかのような気がします。
よし子ちゃんは14年経った今も生きているそうですので、後者なのですね。

金魚も20cmもの大きさになると、バキュームりょくが凄いんですってね。確かに伯母の家にいた、バカでかいコイたちは凄かったです。指を差し出すと、ズボボボボーッってスッゴイ吸うんです。掃除機みたいだと思いました。

よし子ちゃんは飼い主を見分けることができました。

世話係の弟さんが「ごはんだよ」と寄ってきただけで、水面に顔を出してエサをねだるのだそうです。時々しかやってこないお姉ちゃんが寄ってきてもシカトです。

ウチで飼っていたショウベタの「しょうきち」は誰が寄ってきても浮上しましたから、彼は誰でも良かったのですね。あんなに愛していたのに...…トホホです。

10ページほどの超短編ストーリーですので、ちょっとした空き時間に読み進められます。

金魚のよし子ちゃんから始まり、
・手乗り文鳥のチビ
・ジュウシマツのビンタちゃん
・インコのピーコちゃん
・犬のピーター君
・初代トラちゃん(ネコ)
・二代目トラちゃん(ネコ)
・いたずら子ネコたち
・モルモットのハム子ちゃん
・ハツカネズミのモンジロウ
・ハツカネズミの大所帯
と、様々な動物たちとの日常がユーモア満点に展開されます。

まさに笑いあり涙ありの、心に残るストーリー。
どこにでも居そうな、ごく普通の家庭を描いた作品で、とてもほのぼのした気分になれます。
新聞の4コマ漫画とかになっても面白そうだと思いました。

気さくな母ちゃんと、ハツラツ姉ちゃんと、末っ子キャラなのに動物に関してだけはしっかりしている弟さん。あ、あと、時々出てくる父ちゃんね。

ほんころがしの家でも、ジュウシマツ、インコ、イヌ、熱帯魚、そしてネズミは屋根裏で飼って(?)いました。あとはミニウサギですね。

動物たちのちょっとした仕草や感情の描写がとても秀逸で、そのペットを飼っていた人なら(そうそう!ウチのもそうする~っ^^)と共感すること必至。思わず頬が緩みます。

ご興味がありましたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。
群ようこさんの「トラちゃん」紹介でした。
ネリケシさん、楽しい作品を紹介してくださり有り難うございました!




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