プライドなんて要らない。
「プライド」というものは時に人の行動を不意に制限するものであります。
私は過去に「プライド」によって身動きが取れなくなってしまった事があります。
それはある冬の朝の事でした。
通勤電車内で急な腹痛に襲われた私は、目的の駅で降車するや否や一目散にトイレへと駆け込みました。
ふぅ~。間に合った~。と気が緩んだ私。
用を済ませ、忘れ物が無い事を確かめて個室から出ようとした次の瞬間、私はどういう訳か、ドアをノックしてしまいました。
コンコン。
ふぁっ! やっちまった!
外には沢山並んでいます。
非常に狭いトイレでして、トイレ待ちの人たちはドアのすぐ近くに並んでいるのです。
偶然に何かがぶつかって鳴った様な音ではなく、明らかに中指の第二関節で鳴らした割と軽めの「コンコン(入ってますか?)」なわけです。
これじゃ「出てもいいですかコンコン」じゃないか。
さらに、私がノックした数秒後、両隣の個室からコンコン!とノックが返って来たのです。
両隣の方は2人とも、外からのノックだと思ったのでしょう。それが普通ですから当然です。
でもぉ~、ノックしたの私ですから~(笑)
これはヤバイ。どうするべ?
外には並んでるし、隣からも返信あったし。
とりあえず隣はいいや。
外はどうなんだ?
絶対(中からノックしやがったwww)って思われてるし。
考える事が多く、パニック状態です。
出られねぇ…
外に出る時にノックするって…
恥ずかしすぎる...
とはいえ、そんなオロオロ状態でも私にはプライドがあるのです。
男ですから!
まだ社会に出たばかりのヒヨッ子にだってプライドがあるんだ!
恥はかけねぇ!
出した結論は、
(もうちょっとココにいよっと。)
でした。
大迷惑です。
おっさんになった今なら、そんなのどうでもいい事なんですけどね。
そんな若き頃のドジ話でした。
それでは「プライド」を2曲続けてどうぞ。
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