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2024年7月にクリアしたゲーム

 7月にクリアしたゲームたちです。19本。


OXENFREE II: Lost Signals

プレイ時間:7.2時間
 異常な電磁波で狂ってしまった故郷の街カミーナを調査するため、無線で色んな人と連絡を取りながら、再会した旧友と共に島中を駆け巡り、異常事態に巻き込まれていくスリラー風味なADV。
 OXENFREEの続編なんだけど、前作はやらなくても大丈夫とストアページにあったのでやらずにプレイした。特に置いて行かれることはなかった……と思う、多分。
 広い島で崖を登ったり降りたり大冒険しつつ、簡単な仕掛けを解きながら時空のゆがみを正し、旧友と人生の深いところについて語らったりすることになる。この語らいがこの作品良いところなんだと思うんだけど、メッセージ送りがけっこう早めで困っちゃった。
 会話中に選択肢が出てきたとき、出ている間も会話が進むので、会話を読みながら3つの選択肢を吟味するという忙しいことをしなきゃいけない。悩みすぎたら選択肢が消えてしまったり、選択が速すぎたら相手の会話に割り込む形になってしまったりもする。重たい話をしているのに熟考できないのがつらかった。脳内が忙しすぎて物語を追い切れなかった部分がちょいちょいある。とはいえ、ちゃんと読めた部分だけでも心に響く会話がたくさんあったのでよかった。
 謎解き要素としては、現代で壊れているオブジェクトの壊れる前の時空に跳んで先に進む仕掛けとか面白かったんだけど、そんなに出てこなかったのがちょっと残念。全体的に不穏な状況だけれど怖さはひかえめ。最後の選択肢は重すぎてしんどかった。


はぐるま物語

プレイ時間:2時間
 イマジナリーフレンドと共に機械整備士の仕事をしていた少女が、宮廷での仕事で囚人に出会って運命を大きく変えていくビジュアルノベル。お仕事シーンでは道の見えない迷路を進むようなミニゲームがあるよ。(ストーリーのメタファーみたいに考えると味わい深いミニゲームなんだけど、総当たり気味になるのでスキップアイテム多用しちゃった)
 コミカルだったりシリアスだったりする展開。キャラクターも個性的で読み心地が良かった。
 なんとも独特な世界観だったなと思う。作者さんが持っている大きなイメージの中の一部分をそっと見せてもらったような感覚。このゲームの中ではっきりと終わりを迎える物事はなく、大きな事件がただ起こって、それがあの世界でどんな意味を持つ事件なのかもわたしにはわからないままだった。
 あとがきによれば前作や制作中の長編と世界観を共有しているらしいので、全部遊んだら何かがわかるのかも。


Diorama Builder

プレイ時間:3.8時間
 ボクセルのジオラマを組み立てていくリラックスゲーム。日本語非対応だけどグリッド表示してパーツを置いていくだけなのでそんなに困ることはなかったと思う。
 自由に置いていくのではなく、あらかじめ決められたところに嵌めていくタイプのもの。わたしはこういうのが大好きなんだ。パーツ多めなジオラマが少しずつ完成に近づいていくのが楽しいし、置いてみたら意外な模様が出てくるようなパーツもあって面白かった。
 本編6+無料DLC1で7つのジオラマが楽しめる。有料DLCも買わないと全実績解除にならなそうなのだけちょっと注意。


添丁の伝説

プレイ時間:7.4時間
 日本統治時代の台湾を舞台に、伝説的な英雄廖添丁の活躍を描いた横スクアクション。
 勧善懲悪の冒険活劇といった感じで楽しいストーリーだった。添丁と松本の関係、ルパンと銭形みあって好き。というか松本が好き。
 ストーリーは劇画調の漫画で描かれて読みやすく、アクションは軽やかで遊び心地○。難易度選択も出来るので苦手でも安心。キャラが強化される収集要素などもあってやり込みのしがいもあった。楽しい~の感情をずっと味わっていられる良いゲームだった。


For the GHOSTs

プレイ時間:3時間
 虚構と自覚しているキャラクター達と関わっていく、メタ要素有りのビジュアルノベル。
 すごく良かった……。今この項目を書くにあたってプレイ時間確認して、3時間だったことにびっくりしてる。もっともっと長い期間一緒にいたような気がする。
 人間関係に悩みやすい人の心に寄り添うキャラクター達だったと思う。わたしはさかな寄りの思考を持ちながら対人をAcryl寄りの対処法で乗り切っているので、ふたりの心情が特に刺さったな。ほかのふたりもそれぞれ繊細な心を持っていて、共感こそ出来なくても言ってる心を想像できるなあって感じがした。あれだけ繊細な心を持った人たちで集まれてるの、微笑ましいとか羨ましいとかを通り越して切なくなっちゃうな。
 出会えて良かった。幸せに暮らしていてね。


Chants of Sennaar

プレイ時間:8時間
 未知の言語を解読しながら塔を登っていく暗号解読パズルADV。
 すっっっごく面白かった。塔の階層ごとに文字どころか語法も違う暗号が楽しめて贅沢な逸品。使われている言葉によって文明レベルも想像できるのが楽しい。4つめの言語を初めて解読した時はけっこうオッと思ったな。
 言葉とそれを理解できるだけの情報が揃ったら主人公がノートを開くので、絵に合わせて正しい言葉を当てはめれば正解の意味を提示してもらえる。故に、合っているかわからない不安に長時間悩まされることなく、簡単なところから着実に未知の言語を解読していけるストレス軽めの設計。楽しすぎて一日でクリアまでやっちゃった。
 暗号解読以外の、仕掛けを解くパズルADVとしてもぬかりなく作り込まれていて楽しかった。ステルスとチェイスがあったのがちょっと嫌だったけど(苦手なので)リトライが早めなのでまあ……兵士のところのステルスパートはキツすぎたので攻略動画見てやりました。懺悔。
 解読だけでなく、未知の言語同士で通訳する場面もあってそれも楽しかった。シナリオもよかったし音楽も良かった。最高。


ZHED - Puzzle Game

プレイ時間:3時間
 盤面にちりばめられた数字の数だけ伸びるブロックをゴールまで伸ばしていくロジックパズルゲーム。
 日本語非対応だけどストーリーなどないので特に問題なし。解説もないけど触ればわかるはず。
 1しか伸びないようなブロックを、これとこれを伸ばして補助して~~とじっくり考えながらゴールまで導いていくのが楽しかった。ゴールに行けそうなブロックが複数あったり、ゴール自体が複数あったりするステージもあり、なかなか悩ましい。どんどん難しくなっていくけれど、クリア毎にヒント回数も貰えるので、簡単なステージでため込んだヒントを難しいステージで使えばなんとかなるはず。全100ステージ。良いパズルだった。


奇天烈相談ダイヤル

プレイ時間:7.5時間
 怪異についてのお悩みを受ける相談室のオペレーターになって、相談者の話が本当に怪異によるものか判定していくADV。なんと無料。
 上司から貰ったマニュアルと聞いた話を照らし合わせて、矛盾がないかチェックしていくのが主なゲームプレイ。怪異は基本でも100種あって、後に開放されるモードだとさらに20種増える。こんなに覚えられないよ! と思っていたけれど、コンプする頃にはだいぶスラスラ進行できるようになっていた。すごい。このゲームをやらなかったら一生聞かなかっただろうなって怪異の名前をいくつも知れて面白かった。
 コンプを目指す際には怪異のダブりがなくなる有料DLCを導入させてもらった。お金が払えるうえにゲームも楽になるなんて最高。
 職場の人たちがみんな良い人でよかったな。毎日仕事終わりにお話しできるのが癒しだった。次回作を匂わせるようなシーンがいくつもあったので、きっと出るだろうそちらも楽しみにしたい気持ち。


神無迷路

プレイ時間:3時間
 金のために国家プロジェクトの実験に参加することにした主人公が、地下2000mの閉鎖環境で殺人事件などに巻き込まれていくSFサスペンスなノベルゲーム。翻訳はたまにちょっとぎこちないけど全体的には良好。
 殺人事件は起こるけど純粋な推理物ではない。量子もつれとかあのへんのアレをアレしたSFチックなストーリー。(ゲーム内ではしっかり説明されます)
 フローチャートにアクセスしやすく、気軽にいろんな選択肢を試せたのが嬉しかったな。スリリングな展開でドキドキしすぎたら別のルートで気を紛らわすなどしていた。進行中はちゃんとハラハラさせられながら、終わってみるとすべてが明らかでスッキリできた。面白かった。


The Bookwalker: Thief of Tales

プレイ時間:6時間
 執筆免許を剥奪された元作家が、刑期を短くするために本の中に入って盗みを働くADV。
 本の中に入ると見下ろし視点、本の外(現実)に居るときはFPS視点で進行していく。現実にいるシーンはそんなに長くないので3D酔いしやすくても多分大丈夫。
 全体的に、描きたいことに書き込みが追いついていないな~という印象を受けるストーリーだったんだけど、主人公がかつて犯した罪とか、本の中の登場人物との関わり方とかが興味深く、独特な世界を楽しめた。


水星汐

プレイ時間:4.2時間
 記憶を失った少女が、対立する二つの組織の仲裁に駆り出されて探索するカードADVRPG。ストアページだとローグライクカードRPGになってるんだけどさすがに違った気がする。
 場にキャラクターカードやアイテムカードを置いたり、アイテムカード同士を組み合わせたり、キャラクターにアイテムを組み合わせたり……と色々しながら合成したり探索したりするシステム。
 道筋のヒントが薄すぎてめちゃくちゃむずかしかった~~。進め方があってるかわからないまま強敵に出会って、何か強化イベントとか見落としてるのかな? って思ってたらPTの人数を間違えてただけだった。PTメンバーの人数制限、基本的には3人、狭い場所では1人なことが多いけど、敵が5匹出てくるときは5人PTを組めることがあるから覚えておいてくれよな。
 操作性やシステムにもどかしいところが多くて、あれがああなればな~ってたくさん思っちゃった。ゲームが難しくてあんまり頭に入ってこなかったにせよ、雰囲気重視のストーリーは今までに増して素敵だったと思う。エンディングひとつ見るところまでやれてよかった。


Milk outside a bag of milk outside a bag of milk

プレイ時間:1.5時間
 前作でミルクを買って帰ってきた少女が眠りに就くまで付き合う一部ポイント&クリックなビジュアルノベル。
 前作に引き続きどうにか生きようと足掻いている健気な少女が悲しくて愛おしい。前作よりも家庭環境が(ほんの少しだけ)明らかになり、どうにかしたい気持ちが強まる。どうにもできないんだけど……。
 前作の様子がアニメで見られたり、ポイント&クリックで探索するシーンがあったり、前作よりゲームとしてリッチになったなあという感じがする。それでも少女の頭の中で渦巻き続ける苦しみは変わらなかった。わたしが頭の中の存在じゃなければよかったのに。と思いつつ、外から言っても簡単には響かないこともわかる。救いの出来ないお話。


Time on Frog Island

プレイ時間:1.5時間
 カエルの島に漂着した主人公が、壊れた舟を直すべく現地のカエルたちと物々交換で材料を入手していくのんびりADV。
 台詞はなく、欲しいものをイラストで表現してくれるので、読み取って拾ってくることになる。インベントリが存在しないのでこれどっかで使いそうだな~って思った物をとりあえず拾っておく、というようなことが出来なかったのがちょっと大変だった。ゲーム内で迷子になりやすい者にはきびしい仕様。とはいえ期限もないので、のんびりと島中を駆け回って見つけていけばオッケー。
 わたしはかなり急ぎ足でクリアしてしまったけれど、舟の修理に無関係なイベントも色々ありそうだったので、のんびり探索するのが好きな人ならもっと長く遊べそう。


ドットピースパズル

プレイ時間:7.5時間
 ドット絵で出来たジグソーパズル。
 全59問。それぞれ難易度1から3まで選べて、ピースの数は5から150ぐらいまで。セットを一つクリアするとピース回転有り、下絵表示なしのモードも開放される。かわいい絵柄をのんびり楽しめて良かった。 


What Lies in the Multiverse

プレイ時間:6.6時間
 別次元に行くコンピューターを開発した少年が、もっと自由に行き来できる杖を持った物理学者に連れられて大冒険するパズルプラットフォーム。
 道がなかったら別次元に行けばいいじゃない、という具合に、何度も次元を行き来しながら先へ進んでいく。パズルとしての難度は低めだけど、章ごとに別次元のギミックが変わるので最後まで楽しく進められた。
 ストーリーはコミカルに描かれているけど意外と重たかった。ゲーム起動時に「暴力、悲嘆、死というテーマによる心身の影響が懸念される場合はプレイしないで」というようなメッセージが出るし、最後までやってみたら確かに心が弱ってるときにはおすすめできないかも……という感想になった。ギャグだからそんなひどいことは起こらないだろうって油断してた心まで咎められたような気がした。
 ストアページでは日本語非対応の表示になっているけれど、実はバッチリ対応済み。面白かった。


Cassette Beasts カセット ビースト

プレイ時間:20.5時間
 気付いたら流れ着いていた不思議な世界から脱出するべく、カセットテープに記録したモンスターに変身しながら手がかりを集めていくクリーチャーコレクターなRPG。
 出会う人間がそれぞれ色んな世界や時代から流れ着いた人たちっていう境遇が面白かった。最初の会話で相手の時代感とか世界観を探るフェーズが入るの、独特なやりとりで良かったな。プロット自体は目新しさがあんまりなかったような気もするんだけど、とにかくこういう設定が面白いので、細かいところを深読みできてよい。
 自由に歩き回れるオープンワールドなフィールドには鍵のかかった宝箱がちりばめられていて、付近の仕掛けを探して解いていくのが楽しかった。ストーリー進行そっちのけで宝箱開け続けちゃった。
 戦闘のタイプ相性も個性的で、工夫のしがいがあって面白かった。BGMも耳に残る曲が多かったな。図鑑説明も読み応えがあって好き。


The Star Named EOS ~未明の軌跡へ~

プレイ時間:2.5時間
 行方不明となった母からの手紙を読み、写真を撮りながらその足跡を辿っていくパズルADV。
 一場面ごとに話が切り替わり、謎が別画面に持ち越されることがないぶん難易度は低め。
 温かみのある手描きの景色がとても綺麗。音楽も美しかった。
 ストーリーはふんわりと切なくてやさしい。謎を解きながらお母さんの手紙やフォトアルバムを何度も確認するうちに、最初はヒントとしてしか見ていなかったような絵や文字の意味や想いまで感じられるようになって、なんだか胸がいっぱいになっちゃった。
 リラックス難度の仕掛けを解きつつ美しい景色の写真を撮って過ごせる癒しの時間だった。好き。


深夜のラーメン

プレイ時間:3.6時間
 深夜だけ開くラーメン屋台の見習いとして、お客さんの話を聞きながらラーメンを提供していくVa-11Hall-Aライクなビジュアルノベル。
 しっとりとした落ち着いた音楽とおいしそうなラーメンたち。ニコニコしながらたっぷりの麺をすすってるお客さんたちがかわいい。
 悩みを抱えたお客さんたちとの穏やかなやりとりが心地良かった。たまたま同じ日に店へ来ただけのお客さん同士が、不意に聞こえた他人の相談を自分事として受け取って表情に出してしまう描写があったの、繊細で好き。時折自分事にしすぎて感情を昂ぶらせてしまっていたのも、その心の動きが理解できるので胸を打たれた。
 一応エンディングは2種類(多分)あって、一度普通にクリアするとフローチャートのどこでどんな料理を提供すれば別ルートにいけるのかヒントが貰えるようになっている。親切。言葉選びも丁寧でいいお話だった。


Broken Lens

プレイ時間:10時間
 かわいい絵柄の2.5D間違い探し。全5バイオーム+1で、各バイオームには10ステージずつ用意されている。
 前景・中景・遠景とあるので、角度を変えないと見えない意地悪な間違いもあって自力だけで見つけるのは結構大変。でもヒント機能もあるので完全に詰んでしまうことはなかった。
 各ステージに読めない言語で書かれたメモが落ちていて、集めていくとかわいいだけじゃない世界のことがなんとなく感じられるようになっている……し、解読すると何が起こっていたのかちゃんとわかるようになる。
 ちゃんと解読できるメモが落ちていたうえ、解読して謎解きをするとメダルが貰えるオマケ要素もあったのでびっくりしちゃった。お値段以上に楽しめた。感謝。


おわりに

 今月の同じシステムでもっとやりたいゲームはChants of Sennaar。ほんとうに贅沢な遊びだった。暗号作るの大変だろうにあんなに色んな種類をじっくりたっぷり楽しめるの最高すぎ。何年か後にでも2とか出てくれたらいいな。

 お礼がずっと初期設定文なのも寂しいな~と思ったので、スキを押していただいたときにおすすめゲームがランダムで出るようにしてみました。(他の方がなさってるのをお見かけして良いな~と思っていたのでまねっこしました)


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