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りばいばる#172 我慢は美徳?

これは2019年10月29日に投稿した記事の"りばいばる"です。

2019年夏、家族揃って約5週間に渡り夏休みを故郷の日本で過ごしました。

2016年の今頃オランダへ移住してから、去年初めて日本へ帰国し、今年は更に長期で家族共々日本を堪能し、やっぱり日本は最高やなあと味を占め、予算のことは無視して毎年夏休みは日本へ帰ろうと決めてしまいました。

日本を離れたことで日本の良さを発見する、海外移住あるあるの一つですね。これだけでも海外移住を実践した結果の賜物だと思います。

飛行機代や日本での滞在費用は?仕事はどうするの?と不安要素が尽きることはありませんが、この「決める」ことが大事で、決めてしまえばそうするしかなくなることで、脳がその為にどうすればいいか考えを巡らし、行動するようになります。

海外移住など思い切った決断をしなくてはいけない時などおススメです(笑)

お子さんの休暇に合わせて、夏に一時帰国されるご家族もかなり多いと思いますが、世のお嫁さんの大半は夫の実家に泊まることは地獄以外の何ものでもないとか(笑)

周りのオランダ在住のご家族に聞いても、帰国後、奥さんと子は奥さんの実家、旦那さんは旦那さんの実家に分かれ、単発で双方の実家を行き来したり、旅行に行く時だけ集合したりという過ごし方も多いようで、いよいよ「我慢は美徳」の時代は終わりを迎えていることを感じます。
(もちろん全ての家族がそうという訳ではありません。)

男、と言うか僕は鈍いので、孫が泊まりに来たら両親も喜ぶし別に旦那(自分)の実家にみんなで泊まるぐらいいいんじゃない?と思いがちですが、女性は旦那の実家、つまり姑の家に泊まるイコール死ぬほど気を遣うということで、とにかく避けたい事象のようです。(うちの妻が拒否をしているという訳ではありません笑)

やはり家は女性のテリトリーなので、姑が作り上げた家庭の配列の中、姑が愛情込め育てあげた愛息子を奪い去った別の女(嫁)が歩き回り(姑View)、嫁が慣れない台所仕事を手伝うと邪魔扱いし、手伝わなければ手伝わないで「気の利かん女やで!」と嫌味の一つでもこぼす、そんな地獄絵図になるのが想像に易いということから時代は変化し、お互いストレスになるなら無理に一緒に過ごさなくても良いという流れになっているのではないかと推測します。

自分が子供の頃には計り知れなかった母親の苦悩が今はっきりと解り、まだまだ男尊女卑が蔓延る世代の女性陣は随分辛酸を舐めただろうなーと感慨にふけることもしばしば(笑)

うちの場合は、妻の実家が寛大なのか?僕が厚かましいのか?まあその両方だと思いますが、僕は妻の実家で自分の実家以上に伸び伸び過ごしています。

100%気を遣っていない訳ではないのですが、死ぬほどリラックスして、美味いものを食べまくって(食べさせてもらって)ブクブク太って過ごします(笑)

さて「我慢は美徳」と言えば、日本帰国中に日本で育つ子供達からよく聞こえてきたのが、「なんでもいい。」とか「ぼくは、わたしは、いい(いらない)。」という類のいわゆる遠慮を表す言葉の数々。

振り返ると自分も子供の頃、多用していた時期がありました。

これは小さい時から「他人に迷惑をかけるな」と口酸っぱく刷り込まれ、自分の意見を剥き出しで主張することは卑しい行為と捉えられ、自分の本心は押し殺し、周りの多数派に同調することこそ美徳とされて来た風潮からくるもので、大人に従う(迷惑をかけない)子供が評価される日本特有の価値観ではないか?と自分なりに分析しました。

日本の子供はとかく本心と反対のことを言いがちで、本当はこれが食べたいのに「なんでもいい。」本当はおもちゃが欲しいのに「ぼくは、わたしは、いい。」(もちろん全ての子供に当てはまる訳ではありません。)

そして、そんな遠慮が出来る子供を誉める大人がいることで、子供は誉められる為にどんどん本心とは逆のこと、つまり嘘をつき、自分を偽って、それが大人だと勘違いをする。

オランダは日本の真逆で小さい頃からハッキリ自分の意見を言わせる教育がスタンダードです。

それ故、大人になってからもハッキリものを言うオランダ人と、オブラートに包んでものを言う日本人とでは仕事の際に誤解が生じることもしばしばですが、オランダ人は素直なだけで、引きずったりもせず、深い意味もなくシンプルな気がします。

オランダで3年過ごして得たものの一つとして、自分の意見をハッキリ言わないことは逆に周りに迷惑をかけるということ。

島国と大陸、歴史の成り立ち、単一民族と多民族、それぞれ全く違う国同士なので、そもそも価値観などを共有するのは無理があることに気付きました。

オランダの小学生は日本の小学生に比べて幼い印象を受け、娘達も日本の小学校に通っている同級生と比べると明らかにおぼこい(幼い)です。

どちらが良い悪いではなく、やはり子供にとって環境は大きいなあと、ふとそんなことを考えた夏の日本でした。

子どもが幼いままでいられるということは、素直に子どもらしく居続けられるということだと思います。
子どもに優しい国で育つ子どもは、大人になってまた、子どもに優しくするというループ。オランダは素敵ですよ。

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