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りばいばる#187 2020年夏 執念の一時帰国

これは2020年7月20日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。

2020年7月16日(木) 娘達の学校最終日の夕方に日本へ向けて出発し、翌17日(金)日本時間の18:00頃、無事関西国際空港、通称関空へ到着しました。

遡ると、オランダ移住から約2年後、年に一回夏休みは日本で過ごすと決めてから今年2020年で三度目の一時帰国なのですが、毎年年末から年明け頃に安値の航空券を狙い、家族7名分の航空券代の為に1年間がんばっていると言っても過言ではないのですが(笑)今年は東京オリンピックの影響か、航空券がいつもより高い印象で、なかなか航空券が押さえられませんでした。

荷物分の料金が別途かかるようになったKLMの直行便を諦めて、荷物が込みのFinn Airのフィンランド・ヘルシンキ経由でJAL便で北海道・新千歳空港に向かってから、国内線で関空へ向かい、帰りは関空から福岡空港へ飛んでからJAL便でヘルシンキ→アムステルダムという超変則的な航空券を、個人事業主ビザの資本金€4,500.00に手を出し、早々にに銀行カードで支払いを済ませていたのですが、ご存知コロナウイルスの影響で、北海道と福岡への経由便の欠航が決まってしまい、日本への一時帰国は断念しなくてはならないかもしれない事態に。

ちなみに2020年今年の村上家7名の航空券代金は€4853.61(約58万円! 1ユーロ約120円の場合)ギャー!!

2023年現在、この頃の航空券代がめちゃくちゃ安く感じられる程、3年で世界は激変してしまいました。

しかし、オランダはコロナウイルス対策が功を奏したのか、6月中旬には徐々に規制を緩和し、日本からの渡航も制限がなくなり、減便したとは言え、ほぼ毎日日本への便が往復していることから、やはり一時帰国を実行しようかと家族会議を開く毎日。

この時はこんなにも長くコロナウイルスに苦しめられるとは、世界中の誰しも知る由もありませんでした。

ネックは日本側はヨーロッパからの渡航者は2週間の自主隔離があること。それと、支払い済みのお金がいつ戻って来るのか分からないこと。

それでも日本へ帰る意味があるのか?
感染のリスクを高めてしまわないのか?
仕事が激減した中、航空券代をセーブした方がいいのではないか?

一般的に考えると今年の一時帰国は断念した方が得策に思えるのですが、子ども達が年に一度日本で過ごすことを心待ちにしており、当然両家の祖父母も孫達と会えることを心待ちにしている状態。

オランダに残って僅かな仕事をこなすといってもそこまでの収入は見込めないのが明白なのであれば日本へ帰国し、心機一転、新たなビジネス構築の為の下準備やブレインストーミング等に充てた方が、長い目で見て良いのではないか?(夏季休暇期間中にご依頼頂いた皆様、僕自身が対応出来ず申し訳ございません。)

そもそも日本に帰る前提で色々準備していたことなどがあったり、あーだこーだ思案していたのですが、そもそも航空券がどうなるのか?

別の関空便へ振り替えられるのか?
返金されるのか?それはいつになるのか?

普段は特に気にもしない、航空券を販売している旅行代理店がコロナの影響で倒産してしまうのではないか?その場合航空券代は補償されるのか?など、当然気がかりで、しかもその結果が分からないと次の航空券を購入する財源に関わってくるので、気が気ではない状態に陥っていました。

元々取っていた航空券を別便に振り替えてくれれば、それに越したことはなかったのですが、航空券を購入した旅行代理店からは何の連絡もなく、航空会社から予定の便が飛ばないという知らせのみだったので、当然旅行代理店に連絡を試みたのですが、その旅行代理店は電話番号は公表しておらず、総合問い合わせメールアドレスしかなく、そこにメールしても機械的な自動返信のみで、他には何の返信も来ない状態が続きました。

後から知ったのですが、我々が購入したその旅行代理店はコロナ前から対応の不適切さなどで悪評があり、今回の件をきっかけに世界中の被害者から電子署名を集めて訴訟へ持って行こうとする動きすらあるような会社だったのです。

危機感を募らせた妻が、その旅行代理店から購入した他の顧客はどうなっているのか調べたところ、Facebook上でその旅行代理店の対応に対する情報交換コミュニティページを発見し、そこではその旅行代理店から返答がなく困っている顧客達からのあらゆるクレームが集約されていました。

その内容は「何度メールしても全く返信がない。」や「キャンセルになったフライトの当日を過ぎても何の連絡も返金もない。」というネガティブなものが多数で、航空券代約58万円を何としても取り返すべく、妻の返金大作戦がスタートしたのですが、そのコミュニティのあらゆる情報を手掛かりに、妻の国家レベルの追求能力が発揮され(笑)結果7月2日、無事銀行口座に返金されました。

が、返金手数料とやらで€210.00(約¥25,000)差し引かれており、なんっでやねん!!と憤慨ポイントでしたが、この誰のせいでもないコロナの仕業で皆苦境に立たされているのは承知していますので、返って来ただけラッキーだと思うことにしました。

2023年、円安が進行し現在€1.00 = 約150円!
我々が移住した2016年10月頃は€1.00 = 約117円でしたが、もう未来は全く予測できない時代に生きています。

妻の怒涛の攻勢で何とか旅行代理店から返金の約束の証拠となるメールをGETし、7月になると航空券の代金が跳ね上がるかもしれないことを恐れ、6月最終日に同じような価格帯のパリ経由の関空行きAir France便を見つけ、今度はクレジットカードで決済。そして無事大阪へ帰国したという訳でありました。

が、慌てて購入したので、この便は荷物が別料金と気付かず、痛恨の追加料金。というか細かく記載しておいて欲しかった!泣

スキポール空港からパリのシャルル・ド・ゴール空港まではなんと満席でしたが、パリから関空への便は、やはりゆったりしており、夕食と朝食の機内サービスもあった上に子供達は空いた座席を使って皆横になってしっかり寝ながら帰って来れました。

関空に到着すると小さい子供がいる家族から優先的に下ろしてもらえ、(我が家が一番でした。)コロナの為のPCR検査を受させてもらえたのですが、そのPCR検査に従事されている皆さんには頭が下がる思いでした。皆様本当にお疲れ様です。

関空内の一室に通され、かなり精度の良さそうな額にかざすだけで熱が計れる体温計で体温を測定し、更に奥の部屋に移動し行われたPCR検査は、透明の細い管を片方の鼻の穴から入れて粘膜を採取するというものなのですが、(インフルエンザの検査を受けたことのある方は経験済みだそうです。)かなり奥まで管が入っていき、感覚的には喉の奥まで届いたような、くしゃみが出そうで出ない、そんな感触でした。

娘達のうち三女、四女、五女は僕が抱え込んで検査を行ってもらいましたが、皆驚いて半泣き状態でした(笑)

日本では7月現在2週間の自己隔離処置があるのですが、幸い妻の実家は関空から30分程度の距離で義父が車で迎えに来てくれ、翌日の夕方、検査員の方から実家へ電話があり、家族7人全員陰性という結果でした。

検査員の方に電話で確認したところ、自己隔離中は公共交通機関の利用は禁止なものの、日用品や食料の買い出しに関しては外出は問題ないとのことでしたので、完全に缶詰になる必要はないようです。

7/20の月曜には近くの保健所の方から電話がかかって来て、これから7/31まで毎日午前中に全員の熱の有無や容態の報告をメールで入れることになりました。

今年は日本でお祭りやプールなどのアクティビティには期待出来ませんが、美味しい食べ物などを食べたり、ビニールプールで遊んだり、実家前で花火をしたり、ゆったり過ごしながら英気を養いつつ、秋以降オランダでどう生きていくのか対策を練りたいと思います。

あれから早3年が経ちましたが、コロナウイルスのパンデミック、ロシアVSウクライナ戦争、リモートワークやAIの台頭など、時代は大きく変化し続けています。

まだまだ予想も出来ないことが起こり続けるでしょう。
そんな中、変わらないのは家族の絆だったりするのかもしれません・・・
なんて何だか少しおセンチな気分になりましたw

さて、2023年夏は我が村上家はどうなるのでしょうか?!乞うご期待!!

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