七野セツ

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  • ミツバチのおしゃべり

    • 17本

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『ちょっとよろしいですか?』

口頭で人に説明するのが苦手だ。 しかしこれが不思議なくらい人からよく道を尋ねられる。 知ってそうとかそういう話でもないと思う。 現に初めて訪れた旅行先や引っ越したてで土地勘が全く無い時にも聞かれてしまう。 周りの人に話すと『聞きやすそうだからじゃない?』とか『優しそうに見えるんじゃない?』というふうに言われる。良かれと思って言ってくれていると思うし、素直に喜んでもいいのかもしれないが、どうしても引っかかる。 というのも若い頃、  ・一日に何度もアンケート調査や   勧

    • 思わぬところに着地点

      私にとって未だに納得がいかない…というか、不思議な気持ちにさせられる子ども向けの歌が2つある。どちらも保育所に通っていた頃に知った歌だ。 一つ目は絵描き歌。 とは言っても、絵描き歌はそもそも描きやすくなるように考えられた歌詞だから、妙な歌詞になっていることは仕方ない。 そういう話ではなく… そもそも保育所で先生から教えてもらった当時は『すごい!私にも描けるんや!』と感動すら覚えて自由画帳に描きまくっていた。 時は流れ、当時の私くらいの年齢の我が子とお絵描きをして遊んでい

      • 過去からもらった好奇心の種

        近頃ワクワクしていないことに気づき、ハッとした。 ご時世的に外出も最低限に抑えている。自分自身、今のところはそうすることが納得する選択だからそうしているし、そもそも家で過ごすことが好きなのでそれなりに楽しくしているつもりだった。 でもやっぱり行動範囲が狭くなると変化に乏しい毎日に飽きてくるものなんだなと最近ひしひしと感じるようになってきた。好奇心をくすぐられることもあまりない。 友達とお茶する時間や、特別な目的無く立ち寄ってみる本屋さんや雑貨屋さんなどに行く時間って自分にと

        • 時をためる

          昔から実年齢より上に見られることが多かった。20代はそれが恥ずかしくて嫌だったが、30歳を迎えた時はやっとしっくりくる年齢になったと思って嬉しかった(年齢を言ってもあまり驚かれなくなった)。だからか30代からは歳を重ねることにあまり抵抗がなくなった。この調子だと40代はもっとしっくりくる気がすると思っている。 数年前に書いたメモに “時をためるくらし” というのがあった。たまたまつけていたテレビから聞こえてきた言葉だったと思う。言葉の響きと聞こえてきた話の内容が気に入って、

        『ちょっとよろしいですか?』

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          終わり。そして始まり…

          40歳になる今年。年賀状終いをした。 三十数年続けていることだし、社会的な慣習でもあることをやめるのは決断するのがなかなか思い切りがいることだった。 年賀状に否定的というわけではない。 むしろやりとりが面白くて好きだと思っていたし、素敵な年賀状をもらうとやっぱり嬉しい。 ただ、なんだかわからないけれど自分にフィットしない感じが年々増していくのを感じていた。 慣習を選ぶ方が平和かもしれないけれど、選ばない方にだって別の平和が待っている気がした。 昔からの付き合いだけど、年

          終わり。そして始まり…