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収納場所が増えるということは〇〇も増えるということ

先日、収納のたくさんある家がテレビで紹介されていました。こだわって作った収納の数はなんと数百ヶ所だそうです。最近は家を建てる際に整理収納アドバイザー同伴で図面を考えたりするようなこともあるらしく、「収納」に対する期待が大きいことが窺えます。

ところでこういう番組を見るたびに思うのですが、
収納場所が増えるということは、つまり、掃除する箇所も増えるということなのですが……意外とそれに気づいていない人が多いような気がします。

なぜだか人は、「収納場所」には埃がたまらない、カビが生えない、生活空間とは違う特殊な場所だと思っているような気がしてなりません。
私は整理収納アドバイザーであると同時に家事代行業もやっていますが、それらの収納場所にはめっちゃくちゃ埃やカビが溜まりまくっています。

以前も同じような記事を書いたんですが、どうも収納場所って「パッと見、目につかない」から、存在を忘れがちなんですよね。忘れるどころか、掃除が必要だと思っていない人が多い。
でも、そこにモノを押し込んでいる人が大勢いらっしゃって、結果的に収納場所が一番汚い場所になりかねない。

■収納場所は生活空間にはなりえない

家を考える際に「まず収納を増やしたい」と考えるのはもちろんわかるのですが、
収納場所は生活空間にはなりえないという問題もあります。
分かりやすい例で言うと、棚をたくさん作ったところで、棚の中で人は生活できない、ということ。
「棚があればきれいに片付くから生活空間が広がるじゃないか!」という考えもありますが、不思議なことに非とは棚があったり収納スペースがあると、「その場所に目一杯モノを置かないといけない」と思いがち。
結果的にモノが増えまくり、生活スペースを圧迫する、ということにもなりかねません。

あと、よくお見掛けする「ロフト」。私のお客様に限る話かもしれませんが、あの「大人が立って歩くには不便で通気も悪くモノを持ち込むにも相当な苦労のある妙な空間」を活用できていらっしゃるところを、いまだにお見掛けしていません…。そしてどのお宅もそこは虫の死骸やホコリまみれになっていて、私が泣く泣く掃除をしています。
収納としては成立しないのに、掃除個所としてはりっぱに一部屋分の料金がかかるんですよね。

■収納場所は、作ればいいってもんでもない

我が家は注文住宅なのですが…
家を建てているときに、大工さんが「階段下に収納作っとくと便利だからサービスで作ってあげるよ」と仰ったのです。
私は断固反対したんです。階段下のスペースなんて、そんなに広々取れるものでもない。むしろ埃が舞うだけ。使い勝手も悪いし、壁で頑丈に閉じてしまっておいた方がいい。
それなのに、結局「遠慮しなくていいよ!」とわけわからんこと言って、勝手に作られてしまいました…
(※私が強く反対できなかったのは、その時ちょうど悪阻と重なって現場に足繁く通えなかったからです)(それでなければ何が何でも阻止しました…!)

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そして、出来上がったのがこちら(サイズの比較のためにカゴを置いています)
ドアの高さ、なんとわずか60㎝。子供が入れないサイズ。
不要なものを入れて置こうにも、たいていのモノは入りません。

きっとその大工さん、いろんなお家で「収納多めに!」って依頼されてるんでしょうね。それで、とりあえず開いた空間があったら「収納作ってやろう!きっと喜んでくれるぞ~!」みたいな感じだったんでしょう。
でも、こんな収納、誰がもらって喜ぶんですか…だからやめてくれとあれほど言ったのに!
子供が未就学児のときは隠れん坊して遊ぶくらいのことができましたが、モノを入れるにも取り出すにも不便で埃が気になるこんなスペース、正直目張りして塞いでしまいたい…!( ノД`)シクシク…

収納場所はたくさん(もしくは大きい)方がイイ、と思っている方がいたら、少しだけ気に留めて置いて下さるとありがたいな、と思います。


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