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自分の中でなく外に情報を求めよ

読んだ。

東大生は情報収集する習慣があり、何かあればすぐ調べるという記事だ。このすぐに調べるというのが、頭のいい人とそうでない人の差である、と。

「東大生」とか「頭がいい人」といった、いかにもな話なので反射的に反抗したくなる。東大生をそんな一括りにしていいのかとか、自分で考えて行動した方がいいこともあるだろう、と。実際、はてブを見ていてもそんなコメントがちらほらある。

ただ、やはり自分の内にある情報で判断するのではなく、外部の情報を参照することをいつでも選択肢に入れておいた方がいいのもまた事実。この手ので印象に残っているのは、『ファスト&スロー』でカーネマンらが高校生向けの講座を作ろうとした時の話だ。

カリキュラム作成と教科書執筆を順調に進めていたカーネマンたち。ある時、カーネマンはふとメンバー全員に訊いてみた。あと何年で教科書が完成するだろうか、と。予想の結果は1年半から2年半。いいペースだ。

ここでカーネマンはまたふと思いつく。メンバーの中にはカリキュラム作りのエキスパートであるセイモアという男がいた。カーネマンはセイモアに尋ねる。これまで参加したことのあるプロジェクトで、今と同じような状況であった場合、教科書はあと何年くらいで完成したものだったか、と。

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