見出し画像

日高屋プレイ【2】

日高屋のニラレバ炒めは、究極のオールラウンダーである。
単品での味は、極めて凡庸である。よく下拵えされた上質でプリプリとしたレバーの食感には程遠い、パサパサとした舌触りである。
単独では、何の取り柄もない献立だが、他の献立と組み合わせることによって、俄然光り輝いてくる。
醬油と日本酒で炒めた濃い目のニラレバは、ビールをドンドン胃に送り込む。二杯目はレモンハイだ。昼酒の何と心地良いことか!
しかし、ほろ酔いで終えておかないと、午後が台無しだ。
そろそろ、締めをたのもう。
気分は、麺かご飯物か。きょうはご飯だ(ゴローちゃんみたいだね・・)。
腹の具合で、チャーハンか半チャーハンかを決める。
日高屋の良いところは、客を待たせないことだ。僕の行きつけの日高屋は、従業員の躾もできていて気持ちいい。
程なく、チャーハンがやってきた。僕は、おもむろに少し残しておいたレバニラ炒めをチャーハンに乗せる。別皿ではいかん!断じていかんのよ!
暖かいご飯の上に乗せられた少し冷めかけたレバニラ炒め。ここで、息を吹き返すよ。酒のつまみという、第一の人生を全うして、今度は、ニラレバチャーハンとしての第二の人生を歩み始めるのだ。
日高屋のチャーハンも、実に凡庸。味にパンチが無い。何の主張のないチャーハンだ。単品だと、絶対飽きるね。
そこで、息を吹き返したレバニラ炒めが、飽きかけたチャーハンのつなぎとして、重要な役割を果たすのだ。醬油だれもチャーハンの味を少し深めてくれるしね。
きょうはチャーハンだけれど、麺な気分の時は、ニラレバラーメンになるわけだ。

昼下がりの至福の時。
ただし、気をつけてくれ。この日高屋プレイ。ニラレバとチャーハン、瓶ビールとレモンハイ。お会計は1700円という、日高屋では3人分の客単価となってしまうのだよ。
見事に、日高屋の術中にはまったとしか言いようがないね。
だって、メニュー開くと、実に良い所にドリンクメニュー持ってきてんだもん!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?