『うきわねこ』 ぶん 蜂飼耳 え 牧野 千穂 ブロンズ新社
猫が好きな息子が図書館で借りて来た本。表紙が表になってディスプレイされてあったから、手に取りやすかったみたい。やっぱり、表紙は大事だなぁ。
ある日、“えびお”宛に小包が届きました。
この猫ちゃん、“えびお”という名前。
ネーミングセンスがナイス! なかなか、えびおってつけないよね、この風貌にえびおという名前がなんとも言えないギャップを感じて、ツボにハマったわたし。
おじいちゃんからの手紙には、
“満月の夜をたのしみに。それまでは、大事にしまっていてね”
と書いてありました。
毎日空を眺めて、だんだんまん丸くなる月を今か今かとまつ、えびお。
満月の夜に、浮き輪を膨らませて、いざ!えびお。出動〜と言わんばかりに、えびおは、準備万端で空を見上げています。
あしが、しっぽが、からだが浮き上がり、空に舞い上がる、えびお。
遠くからえびおを呼ぶ声。浮き輪に乗ったおじいちゃんが、空で待っていました。
2人で空を散歩しながら、翼の生えた恐竜にあったり、魚を釣って、焚き火をして食べたり、楽しい夜をおじいちゃんと過ごす、えびお。
翼の生えた恐竜って、昔からファンタジーがあるのは、わたしだけかな。
私たちの目には映らない、こんな世界が本当にあるのかも。目に見えるものは、ほんの一握り。
夜が明けてきて、家に戻ったえびおは、誰にも気づかれずに、浮き輪を箱に戻して、お布団に入りました。
えびおは、とっても幸せだったそうです。
幸せだった。 楽しかっただろうなぁ。
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