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初登板

初めての店番をした。
来店したお客様は棚主の関係者だったり、隣接する「本の長屋」の人だったりしたけれど、それでも通りすがりで入ってくれたであろうお客様もいて、本当にありがたい限りだし、自分の棚の本が売れていくのはとても嬉しい。

自分の部屋で塩漬けにされていたものが、誰かの手に渡っていく感覚。
できることならその本を楽しんで読んでほしいと思う。
みなさん、どの棚もじっくりと見てくれたし、「この本が欲しかったんだよ!」と手に取った本をそのままの勢いでレジに持ってきてくれる人もいた。
ありがたいことだし、本が求められていることはシンプルに嬉しい。

と同時に、棚にある本の説明はできたほうがいいな、とも思った。

本店・本屋の実験室の真ん中には、大きなテーブルと椅子がある。
テーブルと椅子があるんだから座ってくれる人がいた方がいいし、
人がいる空間の方が他の人も入ってきやすいとも思う。
とはいえ、そこが馴染みの人ばかりになると新しく入る人が尻込みするから塩梅は難しい。
でも、なんとなく楽しそうな集まりになっていた方が入りやすいとも思うし、
そういうコミュニティが必要なんじゃないかな、とぼんやり思っていたのでそう言う可能性のある場所に最初から関われるのは嬉しいし楽しい。

店番をしながら細かく気になったことは、余計なお世話なことかもしれないし、
必要のない心配かもしれないけれど、思ったことは言ったほうが後々良かった、という経験の方が多いので、やっぱり気になったことは口に出したほうが健全。

店番日記に書かれた自分の字の汚さにがっかりしたので、
もうちょっと文字を書く機会を増やした方がいいな、と思いながらキーボードを叩いている。

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